『ジュラシック・パークIII』(2001)
2009年 08月 19日

表向きは、同時期の他作品(監督作の『A.I.』と『マイノリティ・リポート』)とのスケジュールの兼ね合い、とのことだったようだが、どこまで本腰を入れていたのかには疑問符がつく。
出来上がった作品は、拍子抜けするほどあっさりした作品になっていた。
撮入直前にシナリオが全面的に書き換えられ、撮影中にも大幅に書き換えられた、というドタバタが聞こえてきた段階で期待値はかなり下がっていたが、それでもジョンストン監督だからと一縷の望みを賭け先行公開の劇場へ足を運んだものの、大いに失望した。
技術的には前2作よりも進歩し、ビジュアル面では唸らせるシーンもないではないのだが、全体的には忙しなく、まだまだ序盤だろうと思っていると、あっという間にエンドマーク。長距離走を見に来たつもりが、いざ始まってみると短距離走だった、そんな感じなのである。
ただこの作品、後にTVの映画放送枠で流れていた際には、なかなか面白く観ることが出来た。
劇場の大きなスクリーンでじっくりと堪能する超大作映画ではなく、TVの2時間枠(正味1時間半)で、TVサイズの画面でボケーっと観るB級C級の映画としてならば、かなり出来の良い作品なのかも知れない。
なおクライトンは、この作品とは別に三度恐竜を取り上げた新作を準備中(シリーズ作品なのか、それとも全くの別作品なのかは不明)と伝えられていたが、結局その作品が発表されることはなかった。
また映画版の4作目も再三製作が報じられ、具体的なストーリーやキャスティングの噂が流れたこともあったのだが、クライトンの死去に伴い、製作サイドは企画を封印する旨を発表している。
この3作目の出来からすると4作目にはかなり不安を覚えるものの、逆にそれを反省材料として素晴らしい作品を作って欲しかったという気持ちもあり、複雑である。

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