『逆転の古代史!』 関裕二
2009年 11月 19日

その中には、根拠もないけれどこれが真実なんじゃないか、と勝手に思っているものもあったりします。
学者や専門家の方々は、勿論信憑性のおける資料や遺跡、遺物等々に基づいて学説を唱えているのだとは思いますが、なんとなく保守的というか、革新的な意見には否定的な気もします。
一笑に付す、相手にしない・・・まぁ全くのデタラメ、あり得ない、という場合の方が多いとは思いますけれど、それでもちょっと物足りないというか、もう少し柔軟性を持ってもいいんじゃない?・・・などと素人は考えてしまうわけです。
例えば邪馬台国の比定地。
諸説入り混じってますが、大きくは畿内か九州か、の二説に分かれていますが、未だにこれといって決定打はありません。
ということは、そもそもの前提条件が間違ってるんじゃないの?
・・・という考えが出てくることは不思議でもなんでもないんですけど、概ねこの二か所以外の名前を挙げた説は、異端だとか非常識だとか、そんな風に思われちゃうみたいですね。考えるだけ無駄ってことなんでしょう。
えー、この本には古代史上の重要な事件を七つ取り上げ、著者独自の理論を展開しています。
「解き明かされた邪馬台国の真実」
「ヤマト朝廷誕生の謎」
「闇に葬られた蘇我入鹿暗殺の真実」
「白村江の戦い なぜ日本は暴走したのか」
「壬申の乱 世紀の大逆転はなぜ起こったのか」
「聖武天皇の豹変 知られざる帝の素顔」
「怪僧道鏡の暗躍と称徳天皇ご乱心の謎」
以上の七章立てになっていますが、結構自分の”妄想”に近いものもあったりで、こういうのを読むと何となく嬉しくなっちゃいますね。
ただ、それぞれの章には再現ドラマ風の”小説”が付いているのですが、これは蛇足だったかなぁ。
いや、もしかすると著者はこの”小説”が書きたかったのかも知れませんが、うーん、ちょっとねぇ・・・。