『葉桜の季節に君を想うということ』 歌野晶午
2009年 12月 19日
そんな時成瀬は、地下鉄駅構内で飛び込み自殺を図ろうとしていた、麻宮さくらという女性を救うのだったが・・・。
クセのある作品だとは聞いていたけれど、まさかこう来るとはねぇ。
ストーリーというか事件というか、は大したものではないと思うけれど、構成からキャラクター設計から何から何まで二重三重の引っかけが用意されているので、見事に騙されました。色々な賞を受賞したり、ベスト1に推されているのも伊達じゃないですな。
ただそのネタバレの部分が「あ、なるほど~。そういうことだったのか」というよりも、「げげっ、そうなっちゃうのかよ~」という気分にさせられてしまうので、「綺麗さっぱり騙されました♪」という具合にはナットクできず、なんかゲンメツしちゃいましたけどね・・・(苦笑)。
読まなきゃよかったというのが素直な感想である。でも読まなきゃそういうことはわからない。評者は今少し腹立たしい。でもこれって、それぞれの感覚だから、感性だから。実際、本書『葉桜の季節に君を想うということ』はいろんなところで話題になって、すこぶる評判もいい。評者の評価記号に、異端を気取っているように見る向きもあろうかと思うが、前半を読んで、中盤を乗り切り、終盤になって、実際読んできた努力が無駄だったような気がしてならないのである。 本書は、ラストにかけての驚愕本である。叙述ミステリーである。その...... more
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫 う 20-1) 歌野 晶午 JUGEMテーマ:読書 「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして──。 ずっと読みたいって思っていて、読んだ人と話すたびに「驚くよ」って言われていたので、何かしらあるとは思ってました。そう来るか〜ただただ感心して、もう一度色んなところを読み返して...... more
久しぶりに歌野晶午の本格ミステリ作品を 味わう。 歌野晶午にはいつもアッと驚かされ、騙される。 今回はそれだけでなく、泣かされた。 「葉桜の季節に君を想うということ」 歌野 晶午:著 文藝春秋/2007.5.10/629円 叙述トリックで本格ミ... more
{{{ 葉桜の季節に君を想うということ 歌野晶午 文春文庫 }}} [http://ck.jp.ap.valuecommerce.com/servlet/referral?sid=2592077&pid=878504889&vc_url=http%3A%2F%2Fwww.amazon.co.jp%2F%E8%91%89%E6%A1%9C%E3%81%AE%E5%AD%A3%E7%AF%80%E3%81%AB%E5%90%9B%E3%82%92%E6%83%...... more
で、内容は知らないくせにラストに“衝撃のドンデン返し!”があるってことも一応知っているのですが、エクスカリバーさんも「なんかゲンメツ~」との感想みたいだしやっぱり読まなくて正解・・、と改めて思った次第。(笑)
あっちはサクサク読めて面白かったのですが、こっちはねぇ~。
映像化はまず不可能だし、脳内映像に変換するとちょっとキモイことに・・・(苦笑)。
ストーリーを楽しませるよりも、どんでん返しで驚かせる為だけの伏線、ネタフリ・・・は好みが分かれるでしょうね。