『ヒックとドラゴン 1/伝説の怪物』 クレシッダ・コーウェル
2009年 12月 27日
モジャモジャ族のカシラの息子で、将来はリーダーになるはずなのだが、これといって取り柄のない至って平凡な男の子。ただ、他人と違ってドラゴン語を話せるという特技を持っている。
バイキングの子どもたちは銘々ドラゴンを捕まえ、それを飼いならさないと一人前とは見做されず、しかも出来ないものは追放されるという掟がある。ヒックもようやくのことでドラゴンを捕まえるのだが、ちっちゃくて歯も生えてないから、周りの子どもたちからもバカにされてしまう。おまけにトゥースレスと名付けられたこのドラゴン、気分屋でヒックの命令をてんで聞こうとはしないのだった。
ところがある日、ヒックたちの住む島に巨大なドラゴンが現れて・・・?
ドリームワークスの新作アニメの原作ということでチェック。
少年とドラゴンの交流というと『エラゴン』に始まる<ドラゴン・ライダー>シリーズみたいだけれど、こっちはバイキングの少年が主人公で、ほのぼのとした内容なのでまるで別物。
ヒックは「何をやってもダメな子」というほどでもないし、弱虫でもないのだけれども、どっちかというといじめられっ子のタイプ。ご丁寧に、次のリーダーを狙っているガキ大将タイプの従兄弟やその子分まで出てくるし、ヒックと仲が良いのは気弱なメガネくんというのもパターンだ。
でも面白いのはこの本が、偉大なバイキング・ヒーローが子供の頃を回想しているという設定なことだ。今はダメ男のヒックでも、やがては立派になるはずだ、という先への楽しみが用意されているワケ。もっともそれはいつになることやら・・・?
映画は来年8月公開ということだが、早くも公式サイトがオープンし、予告編も公開されている。
ただお話は結構違うみたいだね。ま、面白ければいいけどさ。
読んでみたいです。
キャラクターのデザインは好みではないですが(苦笑)、ちょっと楽しみです。