『ZOKU』 森博嗣
2010年 01月 22日

ヒーロー物のパロディ小説ですね、これは。
<ZOKU>は犯罪未満の壮大な悪戯を目的とする非営利団体で、その企みを阻止せんとするのが科学技術禁欲研究所、通称<TAI>。
両組織のトップは金持ちの老人で、<ZOKU>の秘密基地は真っ黒なジェット機、<TAI>の秘密基地は真っ白な機関車。おまけに二人は幼馴染のライバル同士で、お互いに相手の組織がいてくれないと存在意義がない、と相互依存の関係なので、これはもう完全に趣味と道楽の世界である。
無駄なことに贅沢に時間と金を投入する、いいですねぇ、そんな生活。
かなり癖のあるキャラクターが色々と出てきますが、<ZOKU>の立てる作戦は殺伐としたものはなく、<TAI>も真面目に取り組むものの、全体的にはほのぼのムード。敵味方双方ともに漫才のようなやりとりが楽しめます。
このシリーズ、ちょっと追いかけてみようかな。
ちょっと面白そうですね。いま読んでるのが片付いたら探してみますね。