『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティー
2010年 02月 27日

そして外界から閉ざされた孤島で、一人また一人と招待客は謎の死を遂げていくのであった・・・。
今まで映画版や舞台版は幾つか観てきましたが、原作を読んだのは初めて。
なるほど、こういう話でこういう構成になっていたのか――。
というのも作品によっては舞台設定が違うのは兎も角、結末が違っているのも少なくないんですよね(犯人が違うものもあるとか)。マザーグースの「10人のインディアン」の見立て殺人という図式は変わりませんが。
ただ、クリスティー自身が脚色した戯曲版からして、既に結末が変えられているようです。
なので一応”犯人”は誰かはわかって読んでいたつもりでしたが、やはり次はどうなるんだろう、どんな結末が待ち構えているのだろうと思いながら読み進めていきました。
ただ、地の文と内面描写、それにエピローグの置き方は、うーん、どうなんでしょう? 勿論ミスリードを誘う為ではありますが、些かフェアではないような気もするのですがねぇ。

様々な職業、年齢、職歴の10人が、U・N・オーエンと名乗る富豪からインディアン島に招待された。しかし、肝心の招待主は姿を見せず、客達が立派な食卓についた時、どこからともなく客たちの過去の犯罪を告発してゆく声が響いてきた。そして童謡の通りに、1人また1人と・・・ミステリの女王の最高傑作。 やっと古典ミステリの名作中の名作、超鉄板本を読みました〜!あまりにも有名すぎる本って読む機会を逃すとなかなか読めないんですよね〜(^^;ゞ クリスティ好きのお友達から「クリスマスにはクリスティを!」というキャッチコピー...... more

『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティ ハヤカワ・ミステリ文庫【comment】 これぞ、まごうことなき傑作だぁ〜最近、“孤島”がプチマイブームになったので(笑)、「ついでにコレも読んじゃぇ〜」と、黄ばみきって古〜い匂いのする本書を衝動的に手にしました。私が本書を最初に読んだのは中学生の時で、これが初めてのクリスティ作品でした。幼いながらも、まるで舞台でも見ているような映像的な文章の虜になり、スリリングで不可解な展開に惹きつけられ、全編に漂う気味悪さと恐ろしさにバ...... more