『その時、歴史は動かなかった!?/じつにアヤシイ「日本史の転換点」』 鈴木眞哉
2010年 04月 02日

しかしこの本の内容を鵜呑みにするならば、天下のNHKともあろうものが、こんなレベルの番組を作っているのかなあと失望しちゃいますね。
自分でもかなり昔に聞いたことがあるようなことを、さも最近の新説のように紹介したり、碌に検証してない思いつきや思い込みを常識や定説扱いしていたり。
いや番組見たことないので実際のところはわかりませんけれど、歴史の教科書代わりに楽しんでいた人もいたでしょうに、これではね・・・。
ところでこの本を読んで一番ハッとさせられたのが、第一章冒頭の文章。
最初に取り上げられているのは「承平の乱」なのだが、そこで平将門は「天慶3年(940)2月14日」に戦死したと紹介されている。ここまでは問題ではない。問題なのは、番組中ではこれを「940年(天慶3)2月14日」と表示していたことを間違いだと断定した件である。
つまり洋暦=太陽暦(西暦)と和暦=太陰暦はピッタリと重ならないから、もし洋暦を主にするならばその日は「940年3月25日」にならなければいけない、ということ。
なんとなく頭ではわかっているつもりでも実は全然わかってなかった日本史のルールを再確認させられたわけでして・・・・・・って、結局は自分の不勉強を思い知らされたってだけなんですがね。