『アバター』(2009)
2010年 04月 25日
あの『タイタニック』以来、ドキュメンタリーなどを除くと実に12年ぶりのジェームズ・キャメロン監督の最新作ということで注目され、3Dで公開されるや記録的な大ヒットとなった話題作ですが、どうしてもあの「青い人」のビジュアルが好きになれずに見送っていましたが、まだ上映してる映画館もあるにも拘わらず早々とリリースされたDVDでとうとう鑑賞。文明人(白人)が未開人(インディアンなど)の中で暮らしていくうちに、やがてその生き方に共感して彼らの一員となっていくというのは良くある話で、この映画もそのパターンの一変形ですがそれだけではなく、現実世界では半身不随で車椅子生活、歩くこともままならない主人公でも、この世界ではアバターを使えば縦横無尽に大冒険が出来るんだ、ということも彼の決断を促す大きなポイントになっているのでしょう。
動植物や地形などの自然環境、原住民たちの文化や言葉、ビジュアル面含めてその他諸々を一から作り上げ、見事に別世界をスクリーン上に築き上げたキャメロン監督のイマジネーションやスタッフの頑張りには感服しますが、それにしても162分というランニングタイムはちと長すぎじゃないでしょうかね。正直なところ、USJの蜘蛛男イベントの方がビックリしたので…
ただしCGであそこまでひとつの世界を構築したのには、昔『OMNI』誌で紹介された『アフターマン』というイラスト集を思い出して嬉しかったですけど。
現地人のデザイン、なんべんみても『蛇女の恐怖』───ハマープロでしたかねえ、アレを思い出すんですが…似てませんか?
しかしこのアバター、生物学的にはどういう構造になってるのか不思議ですね。
ナヴィと地球人、それぞれのDNAから作られたハイブリッド人造ボディとなってますが、生殖機能はあるみたいだし、他の生物との交感も可能だし、リンクが切れてる時でも一応”生きて”いるといえる状態みたいですしね。寝てるだけで。
これだけの技術力があれば、異星人のボディじゃなく、地球人のボディも作れそう。
あるいは死体に別の人間の意識を取り入れることも出来そうな感じ。ぞっとしませんけど・・・。
画面は、観ていて確かに「ここが飛び出しそうだな」と露骨に感じるようなカットはなかったような。
そういう”脅かし”の効果は、端から考えてなかったのかしらん。
DVD、売れてんでしょうかね。
3DTV、出てから買う!!という人が多かったりして。
あたしも、あんまり乗れなかった口です。ジブリのパクリやん!と思うととこがいっぱいで。
立体感がある。。。というよりは、奥行きがある!といった風に感じましたわ。
この映画よりも、アカデミー発表のときのベン・ステイラーの化粧の方がインパクト強かったです・・・。
そのうち3D版とか長尺版も出るそうなので、今買う価値はあるのかしらん?
まぁ先行発売の廉価版だと割り切れば良いのかもしれませんが、少なくてもコレクター向きじゃなさそう。
ジブリ作品との類似点ということでは、キャメロン自身が『もののけ姫』の影響を受けたと発言したそうで。
他にも『ナウシカ』とか『ラピュタ』とか思い浮かぶ作品名は多いんじゃないかと思いますが、それを言ったら『スター・ウォーズ』やら『マトリックス』やら『ロード・オブ・ザ・リング』やらの拡大再生産とも言えちゃうワケで、それらの作品と「似ているから好き」という人と、「似ているから嫌だ」という人に分かれるでしょうね。
よく分かりませんが、ナヴィのアバターって大脳とか海馬みたいな記憶と個性を司るところだけ空白ってことなんでしょう。あと、本体の脳はいつ眠るのか?無限徹夜ですからねえ。
しかしそんな程度、普通の映画なら「♪そんなもーんさ」で済むところが、徹底的に科学考証してるためにかえって目立ってしまいましたね。
脅かし3Dはパターのシーンと冒頭の冷凍睡眠ポッドの列くらいでしょうか。
けどDVDのうたい文句「パンドラへ還ろう」は綺麗なコピーですが、たとえ3DTVでもあれでは還れませんね。
“包み込むような立体感”を期待してたのに結局“とびだす絵本”で終わったので…
一見すると人間そっくりだけど、体内はメカぎっしり。ターミネーターみたいなもんかと。
ところがどうもそうじゃないようで、存在自体が不思議ですよね。
またパンドラの神様の力か何か知りませんが、樹を介在して地球人の肉体から人造ボディへと”魂”が移植できるというのも「?」状態。
なんか『新造人間キャシャーン』の設定を思い出したりして。
「パンドラへ還ろう」
個人的にはそんな魅力的な世界には思えませんでした(苦笑)。
ジェイクも、もし障害者じゃなく五体満足だったら、はたしてあそこまでナヴィたちに肩入れしたかどうかは疑問だと思いますけど・・・。





