『高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト/ミューズたちの祭典』
2010年 04月 29日
早いもので12人のヴァイオリニストも結成丸4年だそうで、今回はその集大成&新たな一歩、ということらしいです。
ゲストが、あの津軽三味線の吉田兄弟というのも強烈。
前半はモーツァルトの「フィガロの結婚」で幕を開け、シューベルトの「アヴェ・マリア」とバッハ/グノーの「アヴェ・マリア」と続き、ちさ子さん抜きでヴィヴァルディの「四季」から「春」、ユーミンコンチェルト「四季」から「夏」を披露した後、恒例のヴァイオリン講座へ。
そして超絶技巧取り混ぜてのサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」と「カルメン幻想曲」でひとまず休憩。
後半はいよいよ吉田兄弟登場。
まずはソロ(?)で一曲、次いでヴァイオリンとピアノと組んで「DAWN」、ヴァイオリンと組んでの「いぶき」、再びピアノを加えてのリスト「ラ・カンパネルラ」、それに最後にプログラムには載っていない曲「リベル・タンゴ」。最初に演奏した曲もプログラムには載ってませんでしたが、さて何と言う曲なんだろうか。
ルロイ・アンダーソンの「フィドル・ファドル」の後は、名物コーナーになった(?)指揮者コーナーへ。会場から8歳の女の子と二十歳の女性の2人が参加。無難にこなしてしまったので、ちさ子さん詰まらなそう・・・。
この後プログラムには「ララルー」と書いてあったのですが「狼なんて怖くない」に変更され、最後はマスネの「タイスの瞑想曲」、そしてモンティ「チャルダーシュ」でフィナーレ。
アンコールはお馴染み、メンバー揃い踏みでの「キラキラ星」。これ楽しみに会場に足を運ぶ人も多いだろうなぁ。
いつもちさ子さんのコンサートは大概2時間で終わるのだけれども、今回は最初から「2時間半」と宣言。前半が1時間15分で終わり、休憩時間15分を挟んだところまでは予定通りだったんでしょうね。
ところが吉田兄弟とのセッションが盛り上がっちゃったのか、時間がかなり押しちゃった模様。休憩時間を除いて2時間半ということかなと思っていると、指揮者コーナーが終わった時にちさ子さんが「3時間になりそう」とボソッと。結局は休憩時間を除いて3時間になりました。珍しいこともあるもんだ。まあその分、じっくり堪能させて頂きましたが。
それにしても吉田兄弟、恰好良いですね。三味線とヴァイオリンとピアノのコラボというのも斬新ですが、これがかなり良いのです。どっちかというとヴァイオリンが裏方に回って三味線を前面に立ててるように構成されておりまして、バランスの取り方は難しそうではありますが、あまり「和と洋の融和」という感じではなく自然に馴染んでいるように思えました。これを機に、吉田兄弟を聴きに行ってみようかな。
6月には新しいアルバムもリリースされる12人のヴァイオリニストですが、既に半数ぐらいのメンバーが交代しちゃってるんですよね。元々14~5人くらいいるメンバーの中から、レコーディングやコンサートには選抜メンバーで臨んでいたので、誰がいつからいつまで在籍していたのか良くわからないのですが(正式に卒業宣言をしたのは、結成当時からサブ・リーダーを務めた松本蘭だけでしょう。どうやら彼女、今日のコンサート会場に来ていたようですが)、知らない顔と名前が多いと、何となく寂しい気分にもなりますね。脱退後も個々のメンバー同士は交流があるみたいなので、シニアメンバーとしてまた一緒にコンサートなどに参加してくれたら嬉しいのですが。
そういえば今回のコンサート、高嶋ちさ子「と」12人のヴァイオリニストになってました。
これまで自分が聴いたコンサートは、いつもちさ子さん含めて12人だったのに、今日はトータル13人。おまけに最後の方では新メンバー2人も紹介されたので、都合で15人のヴァイオリニストだったのですが、ユニット構成を改めたのかな。