『水戸黄門』(1978)
2010年 05月 18日
黄門様は勿論、東野英治郎、助さんは里見浩太朗、格さんは9部から登板の大和田伸也、そして当然ながら風車の弥七の中谷一郎、うっかり八兵衛こと高橋元太郎とレギュラー陣勢揃い。ナレーターも芥川隆行だ。
加賀百万石を巡るお家騒動のお話で、病弱だが嫡男の新之助を立てようとする城代・奥村作左衛門らに対し、自分の娘・百合の方の産んだ松千代を後継ぎにし、藩政を私せんとする家老の村井主水が対立。
奥村の娘・由美は密かに屋敷を抜け出し光圀の隠居先である西山荘を目指すが、途中で村井一派の追手が掛かり、あわやというところを助三郎、格之進、弥七に助けられる。
領民を救って欲しいという由美の願いを聞き入れ、光圀は加賀への旅立ちを決意する、というもの。
ゲストは豪華で、奥村作左衛門に三船敏郎、由美に栗原小巻、かつての由美の許婚で、本心を隠して村井一味に加わる石川隼人に竹脇無我、他に和田浩治や加藤嘉らが登場。
対する悪役陣も安部徹、川合伸旺、深江章喜、牧冬吉らが睨みを利かせている。
冒頭で、由美を守って命を落とす侍は、東野英治郎の息子・東野英心だ。
東野に三船とくると『用心棒』を思いだしてしまうが、立場が随分と違ったものである。

そしてシリーズの定番と言えば、ニセ黄門。
映画にもちゃーんと登場するのだが、この配役がまた凄い。なんせハナ肇、植木等、谷啓の3人がご老公と助さん、格さんなのだ。
とある宿場で無銭飲食がバレそうになったこの3人組が、ひょんなことから水戸黄門一行と間違えられるというドタバタに、宿場に巣食うゴロツキどもと代官との癒着問題が絡んだりで、最後は本物のご老公が裁きを下すという、これだけでドラマが一本分出来そうなくらい盛り沢山。
このパートに出てくるのも遠藤太津朗、富田仲次郎、汐路章、稲葉義男、谷幹一に、正司歌江・照江・花江とくるのだから、ホントに贅沢な映画なんである。
この作品は『トラック野郎/一番星北へ帰る』との二本立ての興行だったが、興味がなかったので併映作品は見ずに退散。これだけでも1時間半近い分量で、子供心には充分堪能したものである。
しばらくぶりにビデオを引っ張り出して来て観直したけれども、判りやすいお話だし、やっぱり面白かった。
昨今は人気低迷が囁かれるこのシリーズだけれども、逆にまた劇場版を作ったりするのも活性化に繋がるかも。

何度か書いてますが、時代劇専門チャンネルのおかげで、まぁ、数多くの時代劇を見てきました。でも、物心ついたころから「ナショナル劇場」枠の作品を中心に見て育ったので、 「水戸黄門」「大岡越前」「江戸を斬る」 がはぎおの中では「時代劇の定番」でした。 そん...... more
この映画の存在、知らなかったです!!
ホント、出演者の名前を見るだけでも善悪取り混ぜて超豪華!!
当時和田浩治さんが好きだったので、私にとっては彼を見るだけでも価値あり?!
今はTV版からセレクトしたDVDが発売されていますけど、この映画版も是非ラインナップに加えて欲しいところですね。
竹脇無我さんや和田浩治さんは、同じナショナル劇場の『大岡越前』からの友情出演といったところでしょうか。
ついでに松山英太郎さんや大坂志郎さんも出て、更に西郷輝彦さんまで出ると『江戸を斬る』ともリンク?!