この映画は当時、旅行中に名古屋の映画館で観ました。
併映は
『スペース・アドベンチャー コブラ』で、こちらでは当然別々の映画館での上映。地方は良いなあ、と羨ましく思ったものです。
さてさて、そんな一本を再見。

まるでハリウッドの大作映画風ではありますが、実は香港資本。
『キャノンボール』で当てたゴールデン・ハーベスト製です。
監督も同じハル・ニーダムで、プロデューサーはレイモンド・チョウ。
主演はバリー・ボストウィックとマイケル・ベック。
これ以外の出演作知らないなぁと思っていたら、気付かずに観ている作品があったりして。おまけに現在でも活躍中でした…。
ヒロインはパーシス・カンバータ。
『スター・トレック』や『ナイト・ホークス』にも出ていたミス・ユニバースのインド代表だった綺麗な女優さんですが、10年以上前に若くして亡くなってますね。
そして個性的な悪役に扮したのはヘンリー・シルバ。
この映画の出演者の中では一番のビッグネームかも知れません。
メガフォースというのは、世界中から選ばれたエリート戦士たちの集団で、それぞれ母国では戦死者だったり脱走兵扱いされたりと、その経歴は抹消されています。
どこの国にも属さず、地球上のどこかで紛争が起これば、これを解決すべく出動するという、現代科学の粋を集めた超国家的な軍団のことです。
構成メンバーは設定によれば数万人規模のようですが、映画で活躍するのは60人の機動部隊とそのサポートメンバーです。
『サンダーバード』でお馴染み国際救助隊っぽくもありますが、軍事力主体の戦闘集団な点は違いますし、映画のジャンルとしては、傭兵モノと特殊部隊モノをドッキングさせたような感じです。
イギリス軍の司令官からもたらされた依頼、それはアフリカへの侵略戦争の解決。
そこでメガフォースは出撃していくのですが、相手は武装化したゲリラだし、メガフォースもハイテク装備とはいえ、出てくるのは特殊装甲車や戦闘用のスーパーバイク程度。
日本の<スーパー戦隊>、しかも比較的初期のものを思い浮かべて頂ければ良いでしょうか。
『秘密戦隊ゴレンジャー』とか『ジャッカー電撃隊』とか、せいぜい『太陽戦隊サンバルカン』ぐらいの装備と規模です(勿論、巨大ロボットなんか出てきません)。
嘘か真か、アメリカ国防総省を始め、軍が撮影に全面協力したとのことですが、その割にはしょぼいです。
戦争映画というよりは、バイク・アクション映画にしか見えません。戦車軍団との攻防もあるんですがね。
主人公であるメガフォースのリーダーと、対するゲリラの親玉が因縁浅からぬ旧友同士だったりとか、任務を果たしたものの雇い主の裏切りに遭い、メガフォースが窮地に陥ったりと、どっかで見たようなパターンが繰り広げられますが、敵も味方も一人の死者も出ない(少なくてもその描写はない)、明るく楽しい戦争ゴッコに徹してますので、まるでスポーツものを観終わった後のような爽快感。
ヒーローとライバルの決着は付いていないし、ヒーローとヒロインも今後首尾よく結ばれるかどうか、気を持たせる展開になってますので、『キャノンボール』同様こちらもシリーズ化して欲しかったですがね。