『笑う警官』(2009)
2010年 05月 30日
裏金疑惑で揺れる北海道警。その最中に婦人警官の変死体が発見され、その元交際相手だった津久井巡査部長が被疑者と断定される。更に津久井は覚醒剤の常習者で、拳銃を所持していることからSATに出動命令が下された。
所轄から本部へと早々に事件が引き継がれたことや、実は津久井には警察内部の腐敗を正すための委員会へ、証人としての出頭命令が出ていることから、異例の射殺命令は口封じの可能性があることを感じ取った佐伯警部補は、盟友でもある津久井の無実を信じて行動を開始する。
それは道警への反逆でもあった・・・。

同じ警察と言いながら、ここには所轄の大通署の面々と、北海道警察本部の面々とが出てきます。この関係が、知識がないと判りづらいですね。登場人物たちの上下関係や横の繋がりも然り。
それに加えて誰が敵やら味方やら、登場人物皆に裏があって一人として信じられない、という演出が余計判り難さを助長しています。
また、このかなり色々な要素を詰め込んだであろうタイトなシナリオを、ジャズを流してムーディーに演出しようとしているのですが、テンポもあまり良くありませんし、舌足らずになってしまっている部分もあって、成功しているとは言い難いですね。タイムサスペンスも盛り込まれていますが、緊迫感もスピード感もありません。
原作とはかなり違えてあるとのことなので、さて小説ではどう表現されているのでしょう。
出演者では、大森南朋は周囲から慕われる魅力が感じられないし、蛍雪次朗や矢島健一はややタイプ・キャストの嫌いがあるし、鹿賀丈史の怪しさはあからさますぎるし、宮迫博之も残念がらあまりキャラに深みが感じられませんでした。
意外な儲け役になっている大友康平や、枯れた魅力、と言っては失礼ながらも存在感のあった松雪泰子あたりは良かったなあと思いましたが、全体的にボソボソと喋る台詞が聞き取り辛く難儀しました。そういうDVDの音声仕様だったのでしょうか。劇場ではきちんと聴こえたのかが気になります。
それでもDVDには日本語字幕表示の機能が付いていましたので、途中からは画面上の文字を追いながら観ていましたが。
ところでこの映画が失敗したら映画界から引退するようなことを公開前に発言していた角川春樹プロデューサー&監督ですが、残念ながらヒットとは言い難かったようですね。
これが最後の”角川春樹の映画”になってしまうんでしょうか。

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去年のワースト二大映画でしたわ。
そういや、台詞も聞き取りにくかったような覚えもありますが、見たということを消してしまいたい一本です。
角川さんは、すっぱり監督から手をひかれた方がいいと思いましたです。
最初のうちは、これはムードを楽しむ作品なのかなと思っていたんですが、それも無理でした(苦笑)。
テンポは悪いし、サスペンスは盛り上がらないし、何か勘違いが目立ちましたね。
ただ、それでも編集次第ではもう少し変わったかも知れないなぁ、なんて感じました。
監督やプロデューサーからは二歩も三歩も距離を置いた人が、客観的な立場で編集し直したら、もしかすると持ち直すかも・・・?