『スター・トレック/叛乱』(1998)
2010年 06月 13日
全ては連邦の上層部とソーナ人との策略であった。高度な技術で延命治療を続けて来たソーナ人だったが、それも限界に達し、この星の不老不死の力を欲していたのである。そしてソーナ人のテクノロジーを求めた連邦が彼らに協力し、バクー人を強制退去させようとしていたのだ。
調査の指揮を執る提督とソーナ人の司令官は、ピカードに対して即刻この星を立ち去るよう求めるが、ピカードは毅然としてこれを拒否。大を生かすために小に犠牲を強いるやり方は連邦の大原則に反するとして、楽園を守るため立ち上がるのだった・・・!

久々に邦題に「スター・トレック」の文字が大々的に甦ったが、「全ての惑星のエピソードには原点が・・・」というコピーは意味不明。大方、同時期に公開された『スター・ウォーズ/エピソード1~ファントム・メナス~』を意識したものだろうと思うが。
この作品、ファンからは評判が悪いようだが、個人的にはTNGシリーズの中では一番楽しめた。
「20周年記念特別作品」などと御大層な冠が付けられているが、ストーリーは非常に小粒。派手さもないし、そのあたりに不満を持つ人も多いようだけれども、大風呂敷を広げっぱなしの前作、前々作に比べればこの程度が丁度良いのではないだろうか。
遊び心にも満ちているし、監督兼任のジョナサン・フレイクスも慣れてきたというところ。
少数民族問題もわかりやすいし、ジェリー・ゴールドスミスの音楽も優しい。
また珍しくロケ中心となった撮影が功を奏し、描き出されたバクー人の村の風景が実に美しい。こんな風光明美な楽園なら、是非とも暮らしてみたいものである。
それにヒロイン役のドナ・マーフィが綺麗だったなあ・・・・・・ということしか、実は覚えていなかったこのストーリー。DVDで観直して、あ、結構深いテーマがあったんだな、と改めて気付いたりして・・・(汗)。

監督 ジョナサン・フレイクス 主演 パトリック・スチュワート 1998年 アメリカ映画 103分 SF 採点★★★★ 昔の思い出や若い頃の自分が出てくる夢を見て目を覚まし、若干寝ぼけたまま洗面台の鏡を見ると、愕然としますよねぇ。「なんだ?何十年も昏睡してたのか!…... more
TV的な心地よい小粒感が非常に好きな作品なんですけど、自称ファンからは評判悪いんですよねぇ。強いて言えば、エンタープライズ号をなめ回すかのような偏愛的描写がないんで、ちょっと寂しいですが、まぁ大した問題でも。
映画館では見ていないので何とも言えないんですが、あまり大スクリーンを意識した絵作りにはなっていないような気が・・・。
家庭用テレビでビデオ・DVDで見るのが適した作品なのかも知れないなあ、なんて門外漢は思ってしまうのですが、如何でしょう?