『リターン・オブ・ヴァン・ヘルシング/ネクスト・モンスターズ』(2005)
2010年 06月 30日
そして現代、医師として生活しているヴァン・ヘルシングの元へ、全身の血液の殆どを抜かれながらも生きている怪我人が運び込まれて来た。密かに身を隠していたセバスティアンたち吸血鬼が復活したのだ。テンプル教会で信仰篤い者たちを集めた彼は、吸血鬼に対抗するためのハンター軍団を組織するが、セバスティアンはヴァン・ヘルシングが働く病院の看護士で、ヴァン・ヘルシングに想いを寄せるエミリーを人質に迎え撃とうとしていた・・・!

・・・なワケありません。日本で勝手に続編扱いしてしまっているモドキ作品です。パッケージもソレっぽいですが、作品中ではこんなカッコ、してません。
原題は”BRAM STOKER'S WAY OF THE VAMPIRE”、一応ブラム・ストーカーを原作扱いしてますが、キャラクターの名前、借りてますよ~ぐらいの意味しかないと思われます。
まあ製作年を考えれば、元々『ヴァン・ヘルシング』に便乗しようと思ってたとは思いますが、もしかするとひょっとするとアン・ライス原作の『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』とか『クィーン・オブ・ザ・ヴァンパイア』の方を意識していたのかなぁと思わないでもなかったり。・・・考えすぎか。
で、御多分に漏れず、この作品も安いです。
吸血鬼たちはコウモリや狼(だったかな)に変身出来る、と説明されますが、そんなシーンはありません。せいぜい瞬間移動する程度。後はひたすら噛みつき攻撃です。
対するヴァン・ヘルシングも、十字架とか銀の弾丸とか聖水とか杭とか、定番のアイテムしか持ってません。それで素人引き連れて敵地に乗り込むんですから無謀というか何というか。しかも結局は殆ど殴り合いに終始。当人は不死身だから良いですが、付き合わされる連中はたまったもんじゃありません。
でも安いは安いなりに楽しみました。
お色気シーンは本家以上だし(中でもヴァン・ヘルシングの奥さんが可愛い)、お話の構造そのものはそんなに悪くはないんじゃないかな。
後はもっと役者さんを揃え、脚本をじっくり練り直し、演出と編集をしっかりやれば、そこそこ観られる作品になっていたかも知れません。ま、それが出来ないのがこの手の作品の宿命ですけどね・・・。