『長靴をはいた猫』(1969)
2010年 07月 27日
2本の続編も作られた。
とはいってもそれは骨格に過ぎず、やっぱりその面白さは井上ひさし(合掌)と山元護久の脚本、それにギャグ監修として付いた中原弓彦(小林信彦)によるものだろう。
それに森康二の作画、宇野誠一郎の音楽、そして矢吹公郎の演出の賜物。
ちなみに脚本の井上&山元コンビと音楽の宇野誠一郎は、大ヒット作『ひょっこりひょうたん島』のスタッフでもある。
クライマックス・シーンは何故か『世界名作童話 白鳥の湖』でリメイク(魔王の声を演じた小池朝雄もそのまんまの役で)されている。
ディズニーは昔の作品を大事にし、リバイバル公開したり、今なおフィルムを補修しながら新しいソフトをリリースしたりしているが、東映ももっと自社のアーカイブを活用したらどうだろう。
ただ昨今ではこの作品、「宮崎駿」作品というレッテルを貼られる傾向があるけれど、それはイヤだ。
勿論この作品における宮崎駿の功績を否定するものではないし、ジブリ作品を切っ掛けにしてこの作品に興味を持つのは良いことだと思うけれど、それ以外のスタッフやキャストの仕事ぶりは正当に扱って欲しいもんである。
よい子のみんなーっ、げんきかな? お父さん、お母さんのおてつだいをちゃんとしてるかなーっ?きょうはとってもたのしいえいがをしょうかいしちゃうよ。『長靴(ながぐつ)をはいた猫(ねこ)』っていうアニメーションで、これはぼくがきみたちくらいの子どものときに、お母さんにつれて行ってもらって、うまれてはじめてみたえいがなんだよ。ネコのペロがにんげんのピエールとなかよしになって、こまっているおひめさまをたすけるために大かつやくしちゃうんだ。とーってもおもしろいから、ぜったいみよーね。ディーブイディーになってるから...... more
ウチはブルーレイなどまだまだ先ですが、この作品こそデジタルリマスターにして売り出し、某放送局が飽きるほど再放送してるトトロみたいに、機会ある事に新たな子どもたちに見せて欲しいですねえ。
森やすじさん!この人なくして日本の動物アニメはありませんよね。
声の配役も大好きな人ばかり。あ、そうか。そのこともあって再販できないのですかね?亡くなってる人も多いし、おられる方もギャラ高そうですもんねえ。
そういえば、ローザ姫は榊原るみ子さんでしたっけ?ある意味、すごく珍しいキャスティングですよね。
これが出てきたらやはり『ホルスの冒険』『どうぶつ宝島』も観たくなります。
自分は最初に観たのが20年ぐらい前で、その時は「世間の評判ほどじゃないな」というのが素直な印象だったんですが、その後で観直した時に「や、これは凄いかも」と思い直したというクチです。
リアルタイムで観ていれば違っていたんでしょうけれどねぇ。
ローザ姫の声は榊原るみさんで、まだ『帰ってきたウルトラマン』に出る前ですね。
このキャスト陣の中では、ちょっと浮いた人選かなあ(今でいうところのアイドルの起用みたいな感じでしょうか)。
なんせ他が益田喜頓、熊倉一雄、愛川欣也、水森亜土・・・という面々だし、ペロが石川進でピエールが藤田淑子。
それまでの東映動画作品の流れからしても、随分意外な感じがするのですが。
『ホルス』は既に感想UPしてますけど、『ど宝』も、もう一度観てみたいな。