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『ジョーズ’96/虐殺篇』(1995)

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題名を見て「おっ!」と思ってはいけない。あのシリーズとは何の関係も無く、勝手にビデオ・メーカーがあやかって付けただけのこと。
原題は”CRUEL JAWS”、「残酷な」ジョーズというわけだ。

アメリカ資本も入ってるとはいえイタリア製なので、ストーリーは本家『ジョーズ』のまんまイタダキ。
ヨットレースの参加者が、次々と凶暴な人食い鮫の餌食となってゆく。
しかし、人間側にイヤなヤツがたくさん出てくるので、サメへの直接の恐怖は薄れる。
またメイン格のキャラがドンドン食われちゃうのは、題名通りとはいえちょっと「残酷」で、後味はあんまり良くはない。
ただそのイヤなヤツらがみんなやられる件では溜飲が下がる思いがするが。

ちなみにこの作品、『ジョーズ・リターンズ』(もしくは『最後のジョーズ』)という作品から大量のフッテージを流用しているという。見比べたことはないが半端じゃないらしい。
ジョン・ウィリアムスの、『ジョーズ』ならぬ『スター・ウォーズ』そっくりの旋律がジャカジャカ流れるのも摩訶不思議…。
 
  × × × ×

えー、こんな作品でもどうしても観直したくなる瞬間というものはあるもので…。

これ、黙って観ている分には結構面白かったりもする。
知らなければシリーズの一本として通用…は、やっぱりしないかな。

そういえばこの「残酷な」ジョーズ、どうやら軍が生物兵器として訓練したらしい、というエクスキューズが用意されていたんだね。
どういう理屈なのかは不明なれど、本家を凌ぐ(?)殺戮マシーンぶりには一応の説明が付いている。

ところでこの邦題、不思議に思う人もいるだろうけれど、これは本家シリーズの4作目が『ジョーズ’87/復讐篇』という、何だかあやかり作品みたいなタイトルで公開されたから。
再発売分のビデオやDVDは『ジョーズ4』に改められているので、この作品もちゃっかり『ジョーズ5』と改題したりすれば、引っ掛かって観ちゃう人もいるかもね。
by odin2099 | 2010-07-28 22:17 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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