『ジョン・ウィリアムズ映画音楽コンサート』
2010年 08月 22日

<響きの森文京公会堂十周年記念事業>と銘打たれたシリーズ物の企画だそうです。
ここ、地下鉄の駅に直結しているのでアクセスは良いですね。
昔ながらのスタイルの大ホールも、音の響きは良いみたいです。
曲目は前半が、『E.T.』より「フライングテーマ」、『スター・ウォーズ~帝国の逆襲~』より「帝国のマーチ」、『フック』より「ネヴァーランドへの飛行」、『ハリー・ポッターと賢者の石』より「ヘドウィグのテーマ/ニンバス2000/ハリーの不思議な世界」、『レイダース~失われたアーク~』より「レイダース・マーチ」。
後半は、『シンドラーのリスト』より「テーマ」、『スーパーマン』より「愛のテーマ/メインタイトル」、『SAYURI』より「さゆりのテーマ」、そして『スター・ウォーズ』より「メインタイトル/王女レイアのテーマ/王座の間とエンドタイトル」で構成されていました。
指揮は大友直人、演奏が新日本フィルハーモニー交響楽団、司会として川畑中織子、ゲストが渡辺俊幸。

自分ならオープニングには「スーパーマンのテーマ」を持ってきますねー。重々しく始まるのが好きですから。
「フライング」は個人的にはアンコールの曲、というイメージがあります。
「ネヴァーランドへの飛行」はコンサート・ピースには入っているものの、知名度からするとやや意外な選曲でしょうか。『フック』はそれほどヒットした作品ではないですし、TVで繰り返し放送されてもいません。
「シンドラーのリスト」はやや押し出しが弱い演奏に感じられましたが、元々の狙いなのか、それとも奏者の力量なのか・・・?
『スーパーマン』を「メインタイトル」ではなく「愛のテーマ」から始めるというのは斬新ですね。もう「愛のテーマ」が流れた時点でゾクゾクしてきて、「メインタイトル」のファンファーレで一気に盛り上がります。
そして最後は『スター・ウォーズ』。何といっても「王座の間とエンドタイトル」が白眉です。「ベンのテーマ(オビ=ワンのテーマ、フォースのテーマ・・・etcと呼び方は色々)」は何度聴いても良いメロディ。シリーズ6作に流れた音楽の中で、一番好きなメロディなのです。

演奏そのものは総じて満足だったのですが、その合間合間に司会者と渡辺さんが出てきて話をするのですが、うーん、これはいらなかったんじゃないのかなぁ。
さだまさしのバックをやっていた頃の話や、留学中に『未知との遭遇』を観て衝撃を受けた話とか、或いは音楽的な分析等々興味深いお話は沢山あったのですが、どうせならそれはそれでじっくりと聞きたいものばかり。中途半端に入れるものではなかったと思います。
逆に大友さんは殆ど喋らなかったので、司会もゲストもなしでずーっと大友さんのトーク・オンリーで進行しても良かったかと。その分、もう1~2曲追加して欲しかったりして。

まぁこのラインアップから考えれば妥当な線でしょう。知名度があって、プログラムから漏れた曲といえば。
もっとも、ひょっとしたら『ジョーズ』かな?とか、意表をついて『ホーム・アローン』かも?なんてことも微かに頭を過りましたが。

ホールの音響もいいとは思えません。池袋の豊島区民ホールのほうが音圧があるような。
司会の経験不足か、中途半端な話ばかりでゲストと空気が会わず。全体の流れからすると不要。テレビじゃないんだから題名のない音楽会を無理やり真似るのはやめたほうがいい。
前面に出る曲も多いので、目立つから余計そう感じるのかも知れませんが。
音響は・・・どうなんでしょう?
残響の感じはあまり好みではなかったですが、位置にもよるのかも知れませんけれど、良い感じに響いているように思えましたが・・・?

CDのセッションレコーディングじゃないんだから、管楽器奏者にそこまで求めるのは酷。ゲストの司会も、流れはぶった切ってましたが奏者を休ませる目的でしょあれは。
JWだけの演奏会が滅多に行われない理由は奏者がしんどいからですね。その辺をわかった上で聴いて欲しいものです。シンセサイザーじゃないんだからw
渡辺さんも言ってましたけど、マイクやスピーカーなど機械を通さずに音を聴くというのは、これは贅沢なことですよね。
トークは・・・もうちょっと段取り良くやって欲しかったかな。
台本はきちんとあったんでしょうけれども、それとも渡辺さんが暴走したとか?!