『シェーンブルン宮殿 夏の夜のコンサート2010』 ウェルザー=メスト VPO
2010年 08月 27日
といっても2004年からだそうですが、入場無料というのが凄いですね。
なんでも10万人以上の観客が集まっているのだとか。
後の方の人や、反対にステージの裏手の遥か彼方(?)、芝生に寝っ転がっている人たちにはきちんと音が聴こえているのでしょうかね。

ウィーン・フィルがジョン・ウィリアムズの音楽を演奏するのは、これが初めてのことだそうです。
今回のコンサートでウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を振ったのはフランツ・ウェルザー=メストでしたが、これは病気降板した小澤征爾の代役。
今回のテーマ「月・惑星・星」に沿って≪スター・ウォーズ≫を選んだのは小澤自身で、ウェルザー=メストは指揮だけでなくプログラムもそのまま引き継いだというから泣かせるじゃありませんか。
プログラムは≪スター・ウォーズ≫のメイン・タイトルに始まり、ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ≪天体の音楽≫、フランツ・リストの「ピアノ協奏曲第2番」と「パガニーニ練習曲第2番」、≪スター・ウォーズ≫から今度は「レイア姫のテーマ」と「帝国マーチ」、それからヨーゼフ・ランナーのワルツ≪宵の明星≫に、オットー・ニコライの歌劇≪ウィンザーの陽気な女房たち≫から「月の出の合唱」、そしてグスターヴ・ホルスト組曲≪惑星≫から「火星」という構成。
ピアノはイエフィム・ブロンフマン、それにウィーン楽友協会合唱団が参加です。
アンコールは3曲で、ロベルト・シューマン「トロイメライ」、ヨハン・シュトラウス2世のワルツ≪ウィーン気質≫(これはこのコンサートの定番曲なんだと)、そして最後がヨーゼフ・シュトラウスのポルカ≪休暇旅行で!≫。
知らない曲や馴染みの薄い曲も多かったですが、ロケーションも美しいですし、観ていて楽しいライヴ盤でした。
演奏と直接関係ない天体写真やウィーンの街並みの映像を挟む構成は、純粋な音楽ファン、オーケストラ・ファン、クラシック・ファン、そしてVPOファンは納得し難いのかも知れませんが、一個の映像作品としては悪くないんじゃないかと。