『特攻野郎Aチーム/アカプルコ救出大作戦』(1983)
2010年 08月 31日
ベスト・コレクションとしてDVDが出てるので、約四半世紀ぶりに再見。
メキシコで行方不明となった同僚記者の消息を探るべく、新聞記者のエミー・アレンは”都市伝説”のような幻のAチームと接触に成功。依頼を引き受けたAチームのメンバーに無理矢理同行してアカプルコへ乗り込む、というお話。勿論彼女の眼を通して、メンバーを視聴者に紹介して行こうという趣向である。

TVドラマってこともあるんでしょうが、Aチーム、何度もドジ踏んで捕まったりします。
しかし撃っても撃っても弾は当たらず、敵も味方も誰も死にません。
まあ情報化社会の現代では凡そ成立しそうもないシチュエーションばかりで、その点今回の劇場版がある程度までリアリティ重視(とはとても言えませんけどね)なのは仕方ないでしょうね。
だからこそ逆に、ファンタジーとして楽しむ余地はあるかと。
”ハンニバル”ジョージ・ペパード、”クレイジーモンキー”ドワイト・シュルツ、”コング”ミスター・Tとレギュラーも勢揃い。
今回の事件を切っ掛けに、依頼人のエミーが”エンジェル”としてチームに加わるというのがラストですが、演じたメリンダ・クレアも改めてみると、ハッとするような美人じゃないけど親しみやすそうなキュートなルックスの持ち主で良いですね。
ただ”フェイスマン”だけが、ダーク・ベネディクトではなくティム・ダニガンという役者さんなのが残念。降りたのか降ろされたのか、さてどっちなんでしょう?
ちなみにこの人、後に『キャプテンパワー』に主演!
・・・うわ、知らなかった・・・! 観てたんだけどなー、この人がキャプテン・ジョナサン・パワーだったのかあ。
一方のダーク・ベネディクト、この人はかつて『宇宙空母ギャラクティカ』のスターバック中尉だった人で、これは知ってた。
それにしてもこのパイロット版、日本語吹替が搭載されてないんですな。
”ハンニバル”は羽佐間道夫、”フェイスマン”は安原義人(ではなくティム・ダニガンの声は田中秀幸。そういや『キャプテンパワー』でも田中さんだったっけ)、”クレイジーモンキー”富山敬(『ギャラクティカ』ではスターバックの声。ややこしいなぁ・・・)、”コング”は飯塚昭三で、紅一点の”エンジェル”は小山茉美。これで観たかったです。
今回の劇場版の吹替では、羽佐間さんがモリソン役で出演してるらしいですが、これってある意味で『ミッション:インポッシブル』のジム・フェルプスみたいな扱いですな(って、例えがわからないか)。
そういえばこのパイロット版でも、モリソンが死んだことがAチームが地下に潜る切っ掛けになったことが説明されてました。
オリジナルにきちんと敬意を払った映画化なのは(本来なら当たり前なんですけど)嬉しい限りです。
でもオリジナルはユニバーサルなんですが、今回の劇場版は20世紀フォックスなのはちょいと不思議。
まあいかにも安葉巻のヤンキー風くわえ方、ではあったけど、ニカッと笑う口の横っちょからにょっきり出た葉巻は、ハンニバルのキャラによく合ってましたね。
私の中では『ブルー・マックス』がもっとも印象的なんですが、『ティファニー』の時同様、二枚目がマイナスになったのか、永らくブランクがあった気がします。
たしか、先日亡くなったばかりですよね。
今のハリウッドはアクションとCGありきな傾向のせいか、脚本と演出で魅せる映画が少なく感じます。昔のアメリカンテレビのネタには面白いのが結構あるのにねえ。
あー。でもそれでは大スクリーンや3Dの必要性はないですわね…。
日本でも報じられましたけど、そんなに大きな扱いではなかったような・・・。
ところでダーク・ベネディクトは、『ギャラクティカ』に『Aチーム』と、自分がかつて出演していたTVドラマが次々とリメイクされる現状をどう思っているんでしょうね(苦笑)。