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『クレイジー・フォー・ユー』

『クレイジー・フォー・ユー』_e0033570_8525517.jpg1930年代のニューヨーク。銀行家の母親を持つボビーは、その跡取り息子として期待されているものの、実はダンスに夢中。今日も仕事そっちのけで、興行主ザングラーに自分を売り込みに行くが相手にされず、仲良しの踊り子たちに慰められていた。
そんなボビーに、婚約者のアイリーンは結婚を迫ってくる。一方母は、ネバダ州デッドロックという寂れた街の物件を差し押さえる仕事をボビーに持ちかけ、アイリーンから逃げ出す口実にボビーはそれを引き受ける。

デッドロックに着いたボビーは、街で唯一の女性ポリーに一目惚れ。ところが彼女は、ボビーが差し押さえに来た劇場のオーナーの一人娘だった。
何とか彼女に気に入られたいと、ショーをやって劇場を立て直そうと提案するが、ボビーが銀行家の息子だと知ったポリーに拒絶されてしまう。
数日後、街にザングラーと、その劇場の踊り子たちがやってきた。実はこれ、ボビーの変装で、そうとは気付かない街の人々に歓迎され、彼らを即席のダンサーに仕立て、ショーの練習が始まった。
その中でポリーはザングラーに惹かれていき、ボビーは奇妙な三角関係に困惑する。

とうとうショーの開かれる日が来た。
しかし観客は集まらず、ショーは失敗。でも街の人々の中に、確実に何かが芽生え始めていた。
そんな時、愛人である踊り子の一人を追って本物のザングラーが現れてしまう。
ボビーを追いかけてきたアイリーンや、ポリーにプロポーズしては断られている隣の酒場兼宿屋の主人ランスを巻き込み、この恋の行方は一体どうなる?

昨年京都に行った時には、京都劇場で『美女と野獣』を観に行きましたが、今回の旅行でもそれに味をしめて(?)劇団四季のミュージカルを観劇。
全然予備知識ない作品だったのですが、知人からの勧めもあり決断。
でもこの作品、今年の春先には東京で公演していたんですね・・・。
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万人向け、初心者向けの作品、と聞いていたんですけれど、最初のうちはちょっと設定が分かりにくかったり、役者さんの演技にノレない部分もあったりしたんですが、舞台がニューヨークからデッドロックに切り替わったあたりからはずーっと引き込まれてました。
ドタバタがあったり、ちょっとややこしくこんがらがる部分もありますけど、ガーシュウィンの音楽に乗せて実にハッピーな物語が繰り広げられて行きます。
もつれた恋愛関係も、最後には「えっ?」と思うような人たちまで全部くっついちゃうという、八方丸く収まるの典型のようなお話でした。

本物のザングラーと偽物のザングラー(実はボビー)の区別がつかない、なんていうのは個人的には納得いかない部分でもあるけれど、途中からそんなことは気にならなくなります。
木村花代さんのポリーの、ツンデレぶりが実にチャーミング。
また観たいなァ。
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ここの劇場もすっかりお気に入り。
今回は更にトンデモナイことも起ったし・・・。
しかし今回は2階席の後ろの方だったけど、一度座ると動けないくらい前後が狭いのが難ですな。
それに客席に空席が目立ったのがちょっと淋しい・・・。



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by odin2099 | 2010-09-11 08:54 | 演劇 | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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