『8人の女たち』(2002)
2010年 09月 14日
屋敷にいたのはマルセルの妻カトリーヌ・ドヌーヴ、娘のヴィルジニー・ルドワイヤンとリュディヴィーヌ・サニエの姉妹、マルセルの妻の母ダニエル・ダリューに、妻の妹イザベル・ユペール、それにメイドのエマニュエル・ベアールとフィルミーヌ・リシャール、そしてそこにマルセルの妹ファニー・アルダンが兄に会いにやってきた。
外部との連絡手段を絶たれ、雪に閉ざされた中、殺人犯はこの8人の中にいる。
互いに互いを探り合うが、各人の発言は二転三転し、隠された事実が次々に明るみに出て、事態は一層混乱していく・・・。
原作は、今年に入って『罠』と『W~ダブル~』という2本の舞台を見、気になる作家の一人となったロベール・トマの戯曲。
所謂”密室モノ”に分類されるミステリーだが、オチそのものは途中で読めてはくるものの、最後まで変化球を投げ続けてくるので気は抜けない。
セットやカメラアングル、それに演出は元が舞台劇だったことを思わせるものだが、どういう訳かミュージカル仕立てになっていて、8人の女優が1曲ずつ披露。
そのことからかコミカルな作品だと評している人もいるが、フランスを代表する豪華な女優陣の共演、華やかでゴージャスな画面とは裏腹に、かなり辛辣なストーリーで、圧倒されはするものの、後味は決して良くはない。
女優たちの共艶に酔うだけでなく、シニカルでアイロニカルなストーリーを肯定できるか否かで、この作品の評価は大きく変わってくるのではないかと思う。
それにしてもエマニュエル・ベアールは変わらないなぁ。
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一家の主を殺したのは誰・・・? 8人の女たち デラックス版 2002年 仏 監督 フランソワ・オゾン 「あらすじ」は、上をポチッとしてアマゾンをご覧下さい。 管理人、仕事が本格的になってきてちょい多忙です。スミマセン m(__)m ・・・・・・・・・・・・... more
サスペンス調の、常に正面を意識したような演劇タイプの映画でした。…けど、この主演8人のフランス女優たちが歌うわ踊るわ! びっくりしたよ^; 不倫に二股、同性愛、近親相姦、兄妹愛。もう果て無しの昼メロドラマも真っ青なドロドロの女たちの関係…のわりには、なんかこうちょっとどこかずっこけていて、そこが上手くドロ沼化を防いでおしゃれでドライにも感じられるのが不思議だった。 8人の個性的な女たちがそれぞれ本性をむきだしにしていく様子はおもしろおかしくもあり、女はコワイ!と思うところでもあり…。メイド役の...... more
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この作品、懐かしいですよね。
物語自体は至ってシンプルで
フランス女優達のオールスター映画ではあったけど、
インテリアや衣裳のカラフルな色合いがまるでドールハウスのようにキレイで
登場人物の並び方などディテールにこだわっていて上質な趣きがありましたね。
豪華女優共演作ではあるんですが、誰も彼もが裏があり、そして怒涛のどんでん返し。
やはりストーリーで”魅せる”映画かなぁ。
他にもロベール・トマ作品があれば観たいんですけれど、日本じゃビデオやDVDが出てないみたいだし、TVでやってくれるとも思えないんですよね・・・。