『復活篇コンプリートボックス特典CD』
2010年 11月 03日
『復活篇』本編で使われたBGMのうち、サントラ盤に入っていない曲が全部ある、というのが売りである。

『永遠に』はLP2枚、『完結編』に至っては二つのレコード会社から計5枚ものLPが発売されたことを知ってる身としてはちょっと寂しいけどね。『オーディーン』だってLP3枚出したんだし。
結局どのくらいサントラCD売れたのか知りませんけど。
で、この19曲の内訳は1984年録音盤の「交響曲宇宙戦艦ヤマト」から2曲(第三楽章と第四楽章)、新規録音されたクラシックが5曲、残りの12曲が従来の「ヤマト」のBGMの流用及び再録音。
またその「ヤマト」BGM12曲の内7曲が初音盤化なので、クラシックと合わせると19曲中12曲がこのCDでしか聴くことが出来ない訳だから、レア度はかなーり高い。
ただしそういう経緯で作られたCDだけに、これ単独で聴くと如何にも「未収録BGM集」という感じがして味気ない。ブリッジなどの短い曲も多いし、なにより1枚のアルバムとして通しで聴くことを想定していないのだから。
ただこれを、既発のサントラ盤と組み合わせて音楽メニュー順(使用順にしたいとこだけど、ちょっと難しい)に並べ直してみると見事に映画の音楽が甦って来る!
・・・だからやっぱり最初っから2枚組にしてくれていれば(以下略)。
でもこれでBGMがコンプリート出来るか?というと、答えは「NO!」。
劇中使用テイクとは違う、ということもあるんだけど、実は映画の中で使われている「交響曲ヤマト」は1984年版だけじゃないんだそうで。
第三楽章は冒頭部分が第一次移民船脱が航行する場面と、ヤマトと共に第三次移民船団が発進するシーンに、後半部分がクライマックスの地球の大自然を描写するシーンに使われているが、この内第三次移民船団のシーンにかかるのは2009年版だとのこと。
ということは『交響曲ヤマト2009』も揃えなきゃダメってこと。
なんであのCDに「サントラ盤」の冠が付いているのか疑問だったけど、これでやっと謎が解けた。

また今回の音楽メニュー、先ずはクラシック曲を中心に配し、それ以外の部分に従来の「ヤマト」のBGMを当てはめるという形で構成されたんだと。
てっきり新しいキャラクターやシチュエーションなど、本来新曲を用意すべき場面に、いわば代用としてクラシックを持ってきたのだとばかり思ってた。
どことなく感じる違和感の正体はこれだったのかな。