『エクスペンダブルズ』(2010)

その仕事とは、南米で立ち上がった軍事独裁政権の首謀者抹殺なのだが、そのターゲットとなる将軍がデヴィッド・ザヤス、彼を操る黒幕がエリック・ロバーツ、その手下がスティーヴ・オースティンとゲイリー・ダニエルズという、男臭い実に濃い面々。それに軍団を手引きする将軍の娘役で、ジゼル・イティエが花を添える。
兎に角これだけのメンツを集めてくれただけで、映画の内容は二の次で全面的に肯定したいが、重火器あり、マーシャルアーツありのアクションてんこ盛りで、観たいと思った場面をきっちり見せてくれるという点で、これは観客の期待を裏切らない作品だ。スタローンがCGを否定した作品作りに勤しんだからか、思いっきり80年代テイストに仕上がっているのも、観客のターゲットを良くわかっているという印象で、アクション映画の”温故知新”である。

問題はこの豪華メンバーを続編でも維持出来るかどうかだが、逆に今回集められなかったメンバーに再度オファーして更に豪華にするという手もある。
例えば自身のトラブルのゴタゴタのせいで降板したウェズリー・スナイプス、役柄に不満で蹴ったジャン=クロード・ヴァンダム(選り好み出来る立場か?)、プロデューサーが気に入らないという理由で断ったスティーブン・セーガル、アンサンブル・キャスト作品に興味なしとしたカート・ラッセル・・・。
これにジャッキー・チェンとチャック・ノリスが加われば言うことなしで、続編公開の前には是非このパート1をテレビ東京(というより東京12チャンネルと呼んだ方がしっくり来るか)で大々的に豪華声優陣の吹替付きでオンエアーして貰いたいもんだが・・・・・・
「木曜洋画劇場」もその後継番組「水曜シアター9」も既にない・・・。
シュワの出演のバランスの悪さってのもありましたねえ。
ま、そこも愛嬌で片づけちゃいましょう。
吹き替えもうれしいんですが、ブルースさんの声は、誰になっちゃうんだろう・・・という寂しさがあります。
シュワの出演は、いっそ公開まで伏せておいた方が良かったかも知れませんね。
どうしてもそこに注目が集まってしまいますから。
ラングレンも勿体ない使い方だなあと思っていたら、こりゃ続編は大暴れ?
吹替は、シュワが玄田哲章でしょうから、スライはささきいさお。
ラングレン=大塚明夫、ジェット・リー=池田秀一が順当なところでしょうか。
ブルース・ウィリスは樋浦勉か内田直哉じゃないかと思います。菅生隆之の可能性もあるかな。
元々「ウィリス=樋浦派」なので、個人的には無問題。
野沢那智にも村野武範にも馴染めなかった、というより生理的に受け付けなかったもので・・・。