『ダイヤに輝く鉄おとめ』 矢野直美
2010年 11月 26日

まだ女性の運転手さんに出会ったことはないのですが、これは普段、運転手さんが誰かということを意識することがないからでしょうね。ホームに電車が入ってくる際にじっと注目するぐらいしか、知る術がないですから。
この本では駅員、車掌、運転士、アテンダントなどなど、鉄道と共に働く女性たちにスポットが当てられていますが、元は『JTB時刻表』に連載されている同名の記事をまとめたもの。ここには2006年9月号から2010年3月号までの掲載分が収められていますが、連載はまだまだ続くということですので、いずれ第二、三弾が刊行されることもあるかも知れません。
鉄道アイドル「木村裕子」やスーパー駅長「たま」の記事も入っているのは番外編?
最近流行りの「美人過ぎる○○」じゃありませんが、当然のように――と書くと、これまた差別的発言と受け取られてしまうかも知れませんが――綺麗な方が多いですね。それに書名通り、自分の好きなことに誇りを持って取り組んでいる人は、やっぱり輝いて見えるんだと思います。
取材記事には対象となった女性のプロフィールが一人一人紹介されていますが、取材後の”近況”として「現在も乗務」とか「現在は××として勤務」などの文句を見ると「ああ、頑張っているんだなあ」と嬉しい気持ちになりますが、「○○年×月 退職」という文字を見ると何か残念な気持ちになりますね。
夢を実現させて今は幸せな家庭生活を送っていたり、或いは更なる新たな夢に向かって邁進しているのだと思いますが、それでも多くの人に能う限り「鉄おとめ」として輝き続けて頂きたいな、というのが勝手なお願いです。