『オペラ座の怪人』<金曜ロードショー特別版>
2010年 12月 18日
ミュージカル映画の吹替版を作る場合は、台詞だけを吹き替えて歌の部分は原語のままというパターンか、歌も台詞も全て吹き替えるかのどちらかになりますが、前者の場合は台詞部分と歌の部分のギャップ(日本語から原語に途中で変わることや、オリジナルの役者さんと声優さんの声質の違いなど)がありますし、後者の場合は台詞と歌とを説得力を持ってこなせる人材(オリジナル版と同等かそれ以上の力量を持ち、なおかつ違和感のない人)がなかなかいないから、というのがその理由だと思われます。
ただこの映画版に関しては当時から字幕の不備が指摘され、字幕担当者への苦情や不満があちらこちらから聞こえてきており、後に配給会社は吹替版を作ることを明言していたらしいのですが、結局はそのままに。
それが今回、TV初放映に合わせて(ゴールデンタイムでの放送の場合、まだまだ吹替版が主になります)やや意外な形ではありますが、吹替版製作が実現しました。
しかし劇団四季の全面協力で、オール四季俳優による吹替版とは想像もしていませんでしたね。

観る前の不安材料としては、先ず何といっても全員(?)が吹替未経験なこと。
後者に関しては、これは吹替ファンからすれば納得いくものではないでしょうね。
幸か不幸か、ジェラルド・バトラー、エミー・ロッサム、パトリック・ウィルソンといったメインキャストがそれほど有名でも、強烈な個性を持っている訳でもないので、誰が吹き替えたとしてもさほど違和感を持たれないから許容され得る、といったレベルでしょうか。
そして何よりも「音」の部分がクローズアップされすぎて、時に画面を食ってしまうほどの存在感を示してしまうということは、つまりは吹替版としては失敗なのかも知れません。
では今回の試みを否定するのかと問われれば、答えは否、です。
一見畑違いの人材の登用かも知れませんが、やはり実績のあるベテラン、中堅を揃え、オリジナルの質を落とすことなく新しい作品に作り替えた試みは、是非肯定したいと思います。
むしろこの日本テレビの力の入れようからするならば、今回もいつも通りに二ヶ国語放送をするのではなく、吹替版オンリーのステレオ放送でも良かったのではないでしょうか。
今回ほど音声がモノラルであることを残念に思ったことはありませんね。
しかしこれだけのクオリティの物が出来るとなると、他の作品でも四季吹替版を作ったら面白いかも知れませんね。

普段は吹替え版は見ないし(DVDでも滅多に選択しないし)、地上波放送の映画(吹替)も興味があるものは見ることはあっても録画までしてということはなくて・・・、でも・・・これは別よ!!最近、四季を含む舞台全般からも遠ざかっているワタシ・・・実際の...... more


愛する「オペラ座の怪人」の劇団四季による 日本語吹替え版がテレビ放映されることを知ったときから あっという間に時はたって、とうとう昨日放送されました。 特別版30分延長とはいえ、オリジナル2時間強の作品。 カットは致し方ないとはいえ・・・ うっとりとロマンチックな場面の後、 いきなりトイレ洗剤のCMにはがっくりですね。 さて、ご覧になった方、いかがだったでしょうか? ミュージカル映画と知らなかった方、引きましたか? わけわかんなかったですか? はたまた、ハマりましたか? オリジナルのファンの方、吹...... more
やっぱりキャラや口と合っていないなとも・・・
でも、このキャストは永久保存版だなと思います。
他の作品かぁ・・・実写よりもアニメならいいかもしれませんね。
今回の放送はDVDで保存するより、CDやウォークマン、iPodなんかに落として繰り返し聴くというのが正しい楽しみ方かも知れませんね。
『ウエストサイド物語』や『サウンド・オブ・ミュージック』も幾つか吹替版があるけれど、これぞ決定版、というほど評価されているものもなさそうだから、四季版を作っても面白いんじゃないかな。
ディズニーとのコラボは『ノートルダムの鐘』だけだっけ?
『美女と野獣』は山ちゃんのビーストは兎も角、ベルやガストンには不満もあるから、これも四季版があれば良いかも。
しかし今回の試み、四季ファンには良いけれど、例えばジェラルド・バトラーのファンなどにしてみれば噴飯ものだろうなあ・・・。
沼尾みゆきファンですが、エミー・ロッサムとは見事にイメージ合わなかったし(苦笑)。

なぜならば「吹き替え版」にも関らず、ただ四季で使ってる歌詞を一部短くしたりして使ってるだけだからです
あと四季から発売されてるオペラ座の怪人のCDでは、ファントム・市村正親、ラウル・山口祐一郎のものがオススメです。
35周年記念だかの山口祐一郎がファントムを演じているverは私見ではありますが、オケがあんまりよくないかもしれません
四季の舞台に慣れ親しんだ今だからこそ、自分も許容する気になったのだと思います。
台詞や歌詞が四季版を土台にしているのは、今回の吹替版そのものを四季が製作しているのだから、それはそれで良いのではないでしょうか?
同じ人間が翻訳、演出しているのに、全然違うのもどうかな、という気もしますし。
CDは最近ちょっと気になってきてますので、思い切って購入しようかな。
あと、やっぱり舞台版もまた観たくなりました。
名古屋公演は間に合わないから、来年の京都をまた狙ってみるか・・・。
ちなみに主役は石丸さんが吹替えされています。
そのほかも今は退団された方たちばかりである意味貴重です。
映画のファントム(ジェラルド)ファンの友達は副音声にしていたそうです(笑)
音楽が『リトル・マーメイド』、『美女と野獣』、『アラジン』、『ポカホンタス』に続いてアラン・メンケンなので、それを目当てに行ったようなものだったけど、あんまり面白かったという印象は・・・。
吹替版も当時は全く興味がなかったけど、今は非常に興味ありますね。
今回の吹替版は、ある意味で吹替映画史上に残る失敗作だったかも知れませんね。
なんせ画面そっちのけだったし(笑)。
ジェラルド・バトラーなんて見事に存在感がなくなってたし、煩型の映画ファンにもベテランの声優さんにも不評だろうね。
でも下手くそなタレント起用の吹替版とは一線を画した、志は高いものだったと思ってます。
しかし何年か経った時に再び、あるいは他局で放送されることもあるだろうけど、その際にこの吹替版がどうなるのかは興味あります。
一回こっきりの放送、という契約でなければそのままリピートもあるでしょうし、今度は逆に字幕スーパーで放送する可能性もあるし、他局へ移れば新たな吹替版が作られる可能性も・・・。
私は映画版が大好きなのですが、劇団四季のミュージカルも
好きなので、今回の放映、堪能しました。
賛否両論なようですが、画期的な試みだったと思います。
ぜひとも完全版の放送とDVD(ブルーレイ)発売をお願いしたいです!!
いらっしゃいませ。
賛否両論とは言え、話題になっているようで何だかホッとしてます(笑)。
途中でCMが入ったり、カットされたり(ノーカット版と銘打っていても、エンドクレジットなどが割愛されるケースが殆どです)するのが当たり前のTV放送ですから、話題先行の下手なタレント起用による劣悪版でない限り、”日本版”として再構成するのもある程度許されるのではないかと思ってます。勿論”改悪”であってはいけませんが。
もしオリジナルに忠実な形で観たいのであれば、今はビデオやDVDが比較的気軽に買ったり借りられたり出来る環境になってきていますので、そちらで楽しむのも選択肢の一つでしょう。
かくいう自分も、この作品のDVD、持ってますし(苦笑)。
自分はまだ四季ファンの域には達していませんが、それでも今回の放送は楽しめました。
これで終わらせるのはあまりに勿体ないですよね。