『ウルトラマンコスモス2/THE BLUE PLANET』(2002)
2011年 01月 01日
・・・ちっともお正月らしくないですな。
しかしここ2年ばかりは年末に「ウルトラ」と「ライダー」の新作映画が公開されてますし、今年の暮れも多分あるでしょうからこれからは定番になるのかも。
公開が危ぶまれていた劇場版『ウルトラマンコスモス』第2弾。
物語はTVシリーズの数年後の設定だが、TVの、というよりは劇場版一作目の続きという雰囲気が強い。ムサシは既にコスモスとも別れ、チームEYESをも離れているが、そこで新たな事件に遭遇し、再びコスモスと共に立ちあがるという展開。
ただ、まだTV版が放映されている現在では、ムサシとコスモスがどのように別れるのかがわからないために、その「再会」がまるで盛り上がらない。同様に、チームEYESの面々もムサシを助けに再登場するがこれまたインパクトに欠ける。
これがTV終了後間を置いての公開であればイベント性も高まるだろうが、公開時期を考えればTVシリーズの一挿話扱いに留めていた方が良かっただろう。もっともこれは、TV放映延長の弊害なのかもしれないが。盛り上がらないといえば、この作品オリジナルの新ウルトラマン、ウルトラマンジャスティスの登場もそうである。
先ず、助けが必要なほどの危機感が感じられないこと、それにジャスティスとコスモスの関係が不明確でキャラクターが認知されていないことなどが原因だろう。ウルトラマンダイナのピンチに、ウルトラマンティガが復活するというのとはわけが違うのだ。
これが既知のウルトラ戦士であったならば、物語上の整合性はともかく、インパクトという面では遥かに上だ。
サイパンや小倉でロケするなど意気込みは感じられるのだが、あっけないラストも含めてシリーズ完結編としては納得いくものではない。劇場版一作目、TVシリーズと担当してきた冬木透を、音楽担当から外したのもマイナス。

そもそも『コスモス』は1作目の映画がちょっと期待外れで、その後のTVシリーズにもどうしてもノレずに途中離脱しちゃったから、元々良い印象があまりないんですよね。
おまけにこの2作目公開直前に主演俳優が逮捕されたりで、さて無事に公開されるのやら、という状況だったから余計にマイナスイメージが。
まああれから随分時間が経ったし、最近の「ウルトラ」作品の中ではコスモスが冷遇され気味なこともあって、そろそろ復権させてあげようかな、という気分になってきてはいます。