『ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験』 大鐘良一/小原健右
2011年 01月 31日
「宇宙飛行士」という響きにはロマンがありますが、その実像はとてつもなくシビアでハード、「夢」や「憧れ」だけではやっていけない世界なのだ、ということが本書を読むとわかります。
この本では最終選考に残った10人のプロフィールと、その選抜試験内容にかなり踏み込んでいきます。
その選考過程に密着したNHKのドキュメンタリー番組があり、その番組スタッフが著した、もう一つのドキュメンタリーなのです。
最初のうちは、専門用語のオンパレードになっているのじゃなかろうか、という不安もありましたが、その心配は無用で、「宇宙飛行士」という職業の特殊性よりは常日頃の人間性というか、その人の本質をえぐり出す方向に主眼が置かれているようです。
学校の入学試験や就職活動などにも、参考になることがありそうです。
結局この10人の中から、3人の方が宇宙飛行士に採用され、現在更に特訓中とのことですが、実はどなたが選ばれたのか知らなかったもので、読んでいる時は誰が選ばれるのだろう?と興味津々だったのですが、やはりこういうのは難しいですね。誰が選ばれても不思議ではない印象を受けたのですが、そこに線引きをする”何か”があるのでしょうね。
ああ、番組見ておけば良かったなあ・・・と後悔したのですが・・・・・、あれ?もしかすると録画してたっけ?