
『ダ・ヴィンチ・コード』+『ナショナル・トレジャー』としか言いようのないタイトルですが、実は原題も”The Da Vinci Treasure”なので、日本で勝手に付けた訳ではありません。
アサイラム社製のアクション・アドベンチャーで、主演はC・トーマス・ハウエル、共演はランス・ヘンリクセン。
そこそこネームバリューがあるという意味では、なかなか商売になるキャスティングということになりますか。
勿論、内容に期待してはいけません。
他の作品と間違えて見てしまった方はお気の毒ですが、これはちゃんと「わかって」見るべき映画なのです。
主人公はトレジャー・ハンターではなく学者。
相棒となるヒロインもライバルも皆学者。
でもやってることは盗みや殺人、カーチェイスなので、アカデミックな香りの片鱗もありません。
ダ・ヴィンチがお宝の隠し場所をどこかに記したはず、ということでダ・ヴィンチの手稿に始まり、トリノの聖骸布、最後の晩餐、モナリザ…とそれっぽいアイテムを絡めながらも、結局は行き当たりばったりの冒険を繰り広げ、主人公がそれを手にした途端ライバルに奪われる、というパターンを繰り返します。
またこの主人公、仲間には裏切られ続けるわ、やられっぱなしだわ、で冴えないことこの上なし。
それでも諦めずに猪突猛進して行くのですから、一応タフガイ扱いしても良いのかな。
ヒロインも「いつ裏切るんだろう?」と思いながら見ていたのですが、結局最後まで彼女だけは味方でした。
やれやれ。
舞台はイギリス、イタリア、そして最後はアフガニスタンにまで及びますが、どこまで実際にロケしたのかなあ。
クライマックスに登場するお宝もごくごく平凡なもので、世紀の大発見的なサプライズもありませんし、ライバルたちもあっけない最期を遂げます。
見どころは、ヒロインと悪側の女性キャラが、何れも胸元が大きく開いた服を着て動き回ることぐらい。
といってもお色気シーンはなし。
B級ならB級なりに、もう少しサービスしてくれても良いじゃん、とは思いますが。