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『アクマイザー3』(1975)

『アクマイザー3』(1975)_e0033570_2150476.jpg地底に住むアクマ族が地上世界への侵攻を開始、空飛ぶ幽霊船による人間誘拐事件が多発していた。だがザビタンはそれに反撥し、人間に味方し裏切り者として追われることになる。
その刺客として送り込まれたイビルとガブラはザビタンの命を狙うが、逆にザビタンに命を救われたことからその心意気に惚れ、共に反旗を翻すことを決意。ここにアクマ族と戦う三銃士、”アクマイザー3”が誕生した。

『アクマイザー3』は、石ノ森章太郎原作による『秘密戦隊ゴレンジャー』に次ぐグループヒーロー物だが、基本は仮面劇で、変身しないヒーローというのが斬新だった(中盤から変身シーンが登場して独自色が薄れたのは残念)。
放送期間は9カ月で、その後は『超神ビビューン』としてシリーズ化も実現。
2作品通算で1年半という放送期間からするとそれなりに人気はあったはずで、個人的にもヒーロー物から遠ざかっていた時期にもかかわらず、1話から最終回までそれなりに見続けていた記憶がある。

『アクマイザー3』(1975)_e0033570_21513956.jpgこの劇場版はTVシリーズ第1話「なぜだ?!ザビタンの反逆!」のお色直し版で、地方都市中心の興行となった1975年冬の<東映まんがまつり>で上映。きちんと見るのは本放送以来か。

不気味な”空飛ぶ幽霊船”の登場(後に変形し、アクマイザーたちの母艦ザイダベック号となる)、<悪魔の紋章>の前で苦しむザビタンの姿に、プロフェッサー・ギルの笛の音に苦しむジロー=キカイダーがダブったりと、石ノ森章太郎テイストは上手く活かされているし、地球空洞説を採用した地底世界ダウンワールドの設定は当時のオカルトブーム、終末ブームの反映かもしれないが古典的SFの匂いがするし、『三銃士』縁の剣戟など見せ場も充分。

安易なリメイクは反対だが、これらの要素、今後の<スーパー戦隊>シリーズで活かすことも可能ではないだろうか。
by odin2099 | 2011-03-29 21:53 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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