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『プロ野球解説者の嘘』 小野俊哉

野球中継を見て・聞いている際に、ついつい鵜呑みにしてしまったり、聞き流してしまうような解説者の一言を、データを分析することで解説するという、これはなかなか面白い本。
「俗説に騙されるな!」と帯にありますが、へー、そうなんだ、というものが色々と出てきます。

『プロ野球解説者の嘘』 小野俊哉_e0033570_20214727.jpg例えば6回終わった時点で巨人がリードされている場合、「残り3イニングあるので逆転は十分可能」といったコメントが当たり前になされますし、こちらも「ふんふん、そうだよな」なんて思ってしまいますが、これが2005年のシーズンだったとしたら、6回終了時点でビハインドされた試合での巨人の成績は、なんと1勝71敗1分。
また2005年から2009年まで5年間の両リーグ全体を調べても、6回にリードを許したチームの勝率は僅か.124。
となればこのコメント、ファンに対する気休め以外の何物でもありませんね。

「首位打者と本塁打王がいた横浜が、なぜ最下位だったのか」
「野村克也の説”野球は投手が7割”は真実か」
「イチローが活躍しているのにマリナーズはなぜ弱いのか」
「ヤクルトの外国人選手はなぜ活躍するのか」
「犠打と強打はどちらが点に結びつくのか」
――等々

こういった調子で、プロ野球をぶった切って行く、「目からウロコ」の一冊だと言っても良いでしょう。
by odin2099 | 2011-04-10 20:22 | | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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