『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ/東京SOS』(2003)
2011年 04月 23日
特生自衛隊は海底から引き上げた初代ゴジラの骨をベースに、対ゴジラ兵器<3式機龍>(メカゴジラ)を完成させ、見事ゴジラを撃退することに成功した。そんな時インファント島の小美人から、ゴジラの骨を海に返すようにとのメッセージが届く。機龍の代りにはモスラがゴジラと戦う、だがもし骨を返さなければ、モスラが人類の敵に廻る、と。
昨年公開された『ゴジラ×メカゴジラ』の続編で、今までも<平成シリーズ><VSシリーズ>と呼ばれた『ゴジラ』(1984)から『ゴジラVSデストロイア』までの7作品のようにストーリーに連続性をもたせた展開はあったが、完全直結した「続編」はシリーズ初。
また『モスラ』(1961)の続編でもあり、『モスラ対ゴジラ』のリメイク的要素もあり、なおかつ『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』のカメーバまでもがチョイ役で登場し、さらに各所に旧作に対するオマージュが散りばめられているため、初心者には些か世界観がわかりづらいかもという懸念はある。
物語の構成からすると、セールスポイントである筈のモスラの存在が邪魔。
興行面からの要請で出てくることになったのかもしれないが作劇上では大きなマイナスで、もっとドラマをゴジラと機龍(の中の初代ゴジラ)に絞り込むべきだったろうと思う。
ただ久々の男性主役、しかも熱血系ヒーローのドラマとあって感情移入はしやすく、最後までだれずに見せてはくれる。やはり「カイジュウ映画」は男の子のものということだろうか。
金子昇の起用は女性客(お母さん層)への目配せだという声もあるが、その分かりやすい演技はむしろ男の子への配慮だと思う。
一方で吉岡美穂の抜擢は完全にお父さん層へのアピールだろうが、全く存在感がなくこちらは完全な空振りに終わった。
むしろ特別出演の釈由美子の方が、短い出番ながらキラリと光る結果となった。本来なら彼女主役でもう一本作るべきだったのだろうが、スケジュール等でそれも叶わず前作との橋渡しに終始したが、前作よりも一回り大きく成長した感じである(チョイ役といえば、友井雄亮も良い感じだ)。
これで『ゴジラ2000/ミレニアム』(以降の通称<ミレニアムシリーズ>にも一応の幕が引かれ、次回作は<ゴジラ誕生50周年記念>のオールスター大作となるようだが、興行的にはともかく作品の質的には安定期に入ったようなので、ここで安住することなく今後も斬新な作品作りを期待したい。
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ/大怪獣総攻撃』では『仮面ライダークウガ』の一条薫役だった葛山信吾、『ゴジラ×メカゴジラ』では『仮面ライダーアギト』で仮面ライダーギルスこと葦原涼を演じた友井雄亮を抜擢したのに続き、本作では『百獣戦隊ガオレンジャー』のガオレッド・獅子走の金子昇を起用。
イケメンヒーロー・ブームに迎合した形だが、その結果従来の東宝カラーというか、「ゴジラ」シリーズとはちょっと違った色合いが出ていたように思えるのは結果オーライか。
反対にヒロインの人選にはかなーり疑問が・・・。
釈ちゃんの格好良さに比べると、ねえ?
棒読み台詞を含めて、演技力というか表現力に光るものは感じられないし、そもそもこのキャラクターに”癒し系”と持て囃された彼女の持ち味は適さないんじゃないかと思うけど。
ヒロインとはちょい違うかも知れないけれど、モスラと切っても切れない関係である”小美人”を演じるのは、長澤まさみと大塚ちひろ(現・大塚千弘)の東宝シンデレラ・コンビ。
こちらはアップになるショットも少なく、遠目で見るとどっちがどっちなのかわからない。まあオリジナルのザ・ピーナッツの如く双子という設定はないけれど、これまた結果オーライなのかな。
ただ並んで立つと、ちょっと背の高さが違うんだなあ、これが。背が高い方が長澤まさみ、だよね?
てなワケで、シリーズ初の前後編として作られた二部作の後編ですが、それなりに愉しみました。
ただ出来は前作の方が上ですし、中途半端に前作のヒロイン・家城茜の物語を挟みこんだ結果、一本の作品としてはまとまりが悪くなっちゃってますね。
金子昇の整備士が主人公で良いけれど、何とかスケジュール調整して釈ちゃんをヒロインに据えるべきだったよなあ。
特生自衛隊は海底から引き上げた初代ゴジラの骨をベースに、対ゴジラ兵器<3式機龍>(メカゴジラ)を完成させ、見事ゴジラを撃退することに成功した。そんな時インファント島の小美人から、ゴジラの骨を海に返すようにとのメッセージが届く。機龍の代りにはモスラがゴジラと戦う、だがもし骨を返さなければ、モスラが人類の敵に廻る、と。




