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『仮面ライダーディケイド/オールライダー対大ショッカー<DC版>』再見

ふと思い立って、今公開中のオールライダー映画との比較がしたくなって、またDVDを引っ張り出してきた。
今度は金田監督のオーディオ・コメンタリー付きで鑑賞。

改めて見ると、やはり公開版より見応えがある作品になっている。
『仮面ライダーディケイド/オールライダー対大ショッカー<DC版>』再見_e0033570_21565858.jpgこれまで観た「平成仮面ライダー」のDC版は皆そう。付け足して饒舌になった作品はなく、概してより作品の完成度が上がった感じ。これは即ち公開版が舌足らずだということだ。
現在の<スーパー戦隊>映画との二本立て興行を観直し、もう少し上映時間に余裕を持たせるべきではないか。
いや、それとも元の上映時間を長くすれば、それに合わせてまた多めに作ってしまい、また切り詰める羽目になるのだろうか。

この作品、登場人物の造形も、若手中心の役者陣の演技も決して悪くない。
シリーズを重ねて鍛えられたレギュラーメンバーだけでなく、ゲストも十分熱演している。

ただ、根本的な作品の構成の拙さが、それに応えていない。
門矢兄妹の謎、大ショッカーの謎、ライダー大戦の意味、歴代戦士登場の仕組み・・・
肝心の作品世界の構築がサッパリだ。

士が大ショッカーの首領として君臨していたのはいつなのか?
結城丈二との因縁はどれほど前のことなのか?
歴代ライダーは並行世界にほぼ同時期に存在していたのか?
小夜は何故別の世界を見、士はその世界に渡る能力を得たのか?
月影と門矢兄妹との関係は?
海東は全て承知で士に付いて来たのか?
そして鳴滝の目的とその正体は?

『仮面ライダーディケイド/オールライダー対大ショッカー<DC版>』再見_e0033570_236541.jpg「平成仮面ライダー」に整合性や辻褄合わせを期待していけないのは承知だが、それでも得心の行かない「ディケイドの世界」。
別世界と割り切った最近作の方が、まだ潔いかも知れない。


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by odin2099 | 2011-05-12 21:57 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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