『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』 J・K・ローリング
2011年 06月 24日
ハリー・ポッターの物語も三巻目。読んでいて驚くのは、一巻目から実に多くの伏線が貼られていたのだ、ということ。
それぞれの物語だけでも、登場するキャラクターの意外などんでん返しが楽しめはするのだが、遡って一巻目から読み返すとほんのちょこっとだけ触れられている事柄が、後で大きな意味を持ってくるのだから侮れない。繰り返し何度でも手にとってしまうリピーター(読書の場合にこの表現はないかな?)が多いのもうなずける話。
また各種の副読本(謎本、研究書などなど)が続々と出版され、それらがそこそこ売れているのも宜なるかな。
そして巻が進むうちにはまた新たな魅力的なキャラクターが登場し、あるいは退場していくのだが、これがまた別の展開への伏線になっていることは間違いなく、この連鎖反応によって読者はこの世界から離れられなくなるという仕掛けだ。
映画版公開を一つの頂点にしてブームも落ちつくかと思われたけれども、どっこいまだまだこのムーヴメントは続きそうだ。
これも本家サイト内「栞をはさんで・・・」からの転載。
小説を夢中になって読み、映画館に何度か行ったり、ビデオやDVDで繰り返し楽しんでいたのはこの頃。
今はすっかりその情熱は失われてしまったなあ。
でも続けて読みなおしていると、何となくあの頃のワクワク感が甦ってきた感じ。それにまだこの頃は、健全なファンタジーの色合いが濃かったし。
前作でロックハートのキャストが・・・ということを書いたけど、本作の新登場キャラにも結構勝手なイメージを当て嵌めて読んでいた。
リーマス・ルーピンはユアン・マグレガー。どうかなあ?
映画でルーピンを演じたデヴィッド・シューリスにあんまり良い印象がないってこともあるけど(どっちかというと悪役俳優という認識)、雰囲気あると思うんだけどな。
映画版の方も郷田ほずみの吹き替えのおかげで魅力的なルーピン先生にはなってはいましたが。
ちなみにルーピンのスペルは”Lupin”。
「ルーピン」より「ルパン」の方が一般的?
でも日本語表記の「ルーピン」と「ルパン」では全く別人になってしまうもんね。
で、シリウス・ブラックはヴィゴ・モーテンセン。
ま、これはアラゴルンのイメージを一方的に重ね合わせた結果ですが、悪くないなと自画自賛。もっともヴィゴはイギリス人じゃないので、実際にはキャスティングされる可能性は殆どないんだけど。
映画ではゲイリー・オールドマンで、これはこれで納得しているものの、吹替キャストが辻親八なのがちょっと・・・ねえ?