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ミュージカル『三銃士』

日生劇場で上演中の『三銃士』を見てきました。
歩いて数分の帝国劇場でも『三銃士』のミュージカルを上演しているので紛らわしいですが、こちらは「日生劇場ファミリーフェスティヴァル2011」というイベント企画の一本で、この後はクラシックのコンサートやバレエ、人形劇などが順次上演されていきます。
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ミュージカル『三銃士』_e0033570_21321694.jpgこのミュージカル、原作は勿論アレクサンドル・デュマ、脚本は中島淳彦、作曲・編曲NAOTO、演出は田尾下哲。
出演は、ダルタニャンに颯太、アトスに松島健市郎、ポルトスに佐藤弘道、アラミスに野沢聡、アンヌ王妃は星奈優里、ルイ13世に三戸大久、ミレディに鷲尾麻衣、コンスタンスに南海まり、バッキンガム公爵が星智也で、リシュリュー枢機卿は壌晴彦
アンサンブルキャストも含めるとメンバーはイッツフォーリーズあり、文学座あり、二期会あり、元宝塚に元劇団四季、体操のお兄さん(笑)ありと多彩です。

上演時間は休憩時間含め、二部構成で約2時間半。お話も随分とコンパクトにまとめられています。

銃士になることを夢見てダルタニャンがパリへやってくるところから始まるのは同じですが、その途中でリシュリュー枢機卿と出会って銃士隊が解散になることを知らされ途方に暮れ、更に銃士隊の代わりに国防軍へ入ることを勧められ、その条件として大悪党の暴れ者アトス、ポルトス、アラミスを倒せとリシュリューの腹心ミレディに唆されるというのは大改変で、ダルタニャンと三銃士の出会いもこのお芝居独自のものになっています。

リシュリューの手下に襲われていたコンスタンスを助けたダルタニャンと三銃士は意気投合しますが、騒乱の罪で牢獄へ。そこで王妃アンヌとバッキンガム公との密会を知り・・・というのは、後の流れをスムーズに見せるための演出でしょうね。
クライマックスは、王妃がバッキンガム公に渡したダイヤの首飾りを、ダルタニャンたちが舞踏会の日までに取り戻すことが出来るか?のハラハラドキドキの展開となります。
誰ひとり死なないハッピーエンドなのは、これはファミリーミュージカルならではでしょうか。

ミュージカル『三銃士』_e0033570_21323977.jpg客席にマナーの悪いガキの集団とその保護者がいたりで、結構劣悪な鑑賞条件だったことを割り引いても、残念ながらあまり面白い作品とは言えませんでした。一部を除いて歌も難しそうな覚えにくそうなものが多く、キャリアを積んでる人は問題ないのですが、主役はちょっと厳しいものがありましたね。

場内がどっと沸いたのは、牢獄に囚われていた三銃士とダルタニャンが、狩りに出る国王のお供で外出する場面。
皆、獲物の鳥を入れる籠を背負って出てくるのですが、ポルトスだけは何故か赤いランドセル。
「天使の羽根が付いてるみたいで軽いんだ」なんてセリフがあり、挙句の果てには「ラララ、ランドセルは~ ててて天使の羽根~」と歌い出す始末(流石に歌詞ではなくハミングだけでしたが)。
唯一盛り上がったのが楽屋落ちのシーンというのが何ともはや・・・。
by odin2099 | 2011-07-23 21:35 | 演劇 | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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