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『暗闇でドッキリ』(1964)

大富豪バロンの豪邸で、使用人が射殺されるという事件が起きた。
捜査に赴いたクルーゾー(ピーター・セラーズ)警部は、そこで屋敷のメイドで容疑者のマリア(エルケ・ソマー)に一目惚れ、何とか彼女の無実を証明しようとする。
一方クルーゾーの上司ドレフュス本部長(ハーバート・ロム)は、バロン家の名誉を重んじクルーゾーを任務から外そうとするが、何故かクルーゾーを気に入ったバロンにより、クルーゾーが引き続き捜査に当たることに。
マリアが真犯人を庇っていると推理するクルーゾーは、彼女を泳がせその尻尾を掴もうとするが、何故か彼女の行く先々で殺人事件が次々と起こってしまい…?

ブレイク・エドワーズが監督し、ピーター・セラーズがクルーゾー警部を演じ、ヘンリー・マンシーニが音楽を担当したコメディ映画。
元々は全く無関係な企画だったそうだが、脇役ながら『ピンクの豹』で人気の出たクルーゾーを主役に据えることで製作が実現したとのこと。

『暗闇でドッキリ』(1964)_e0033570_2235150.jpg
クルーゾーの上司ドレフュスと使用人のケイトー(バート・クウォーク)はこの作品から登場し、ドレフュスがあの手この手でクルーゾーを始末しようとしたり、ケイトーが隙あらばクルーゾーに襲いかかるパターンも確立。
ダイヤの<ピンク・パンサー>は出てこないし、お馴染みのテーマ曲も流れないものの、実質的な「ピンク・パンサー」シリーズの1作目と呼んでも良いかも。

本格的なミステリー物風の体裁を取りながら、そこかしこにクルーゾーが絡んだコテコテのギャグが、しかもこれでもかこれでもかという具合に繰り返し挿入されることで、不思議な化学反応を起こしている怪作。
流石に今となっては古臭いし、しつこさが鬱陶しさに繋がってしまっている面もあるけれど、吹替で見たせいか、以前よりは楽しく見られたような。
大塚周夫のクルーゾーはあんまり馴染みがないので最初の内は多少違和感があったものの、小原乃梨子、中村正、西田昭市、加藤修、細井重之、勝田久らはやっぱり安定感がありますね。

それにしても真犯人は…というと、これはちょっと反則と言うか、ミステリー・ファンは怒りそうな。
ま、コメディ映画だしね。
Tracked from 映画ダイエット at 2011-10-05 00:22
タイトル : DVD『暗闇でドッキリ』
1964年 原題:『A Shot in the Dark』 監督:ブレイク・エドワーズ 出演:ピーター・セラーズ、エルケ・ソマー、ジョージ・サンダース、ハーバート・ロム、トレイシー・リード他 ピーター・セラーズ版ピンクパンサーというかクルーゾー警部ものの第2作目らしいです。今回は…... more
by odin2099 | 2011-09-14 20:30 |  映画感想<カ行> | Trackback(1) | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur
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