『アイアンマン2』 ”アベンジャーズ”への架け橋
2011年 10月 27日
別格扱いなのか、それともヒットしたから急遽続編企画を繰り上げたのかは知らないけど、前作だけだとイキナリ『アベンジャーズ』へ繋げるには些か乱暴なのも確かで、改めて見直すと正続2編で「アイアンマン」というお話なんだなあ、と思えてきたから不思議なもん。
今回はDVDで吹替版をチョイス。
映画館では前作と違って字幕スーパー版しか上映してなかったんだけど、ロバート・ダウニー・Jr.=藤原啓治、グウィネス・パルトロウ=岡寛恵がしっくりきてるので、吹替版だとなんだか安心しますねえ。字幕と違って情報量も増えるし。
で、前回気付かなかった『アベンジャーズ』へのリンクも、今回ようやく発見。
エンドロールの後に『マイティ・ソー』のシーンがあるとか、トニーのラボにキャプテン・アメリカの盾があり、実験の際にそれを使っている、なんていうのはこれはすぐに気付いたんですが、ふーん、そうかあ、ラスト近くにこんなショットが・・・。
倉庫のような所でトニーとニック・フューリーが会話しているシーンがあるんですが、その時モニターに映し出されているのが『インクレディブル・ハルク』の一場面、ハルクが大学構内で暴れているというニュース映像なんですな。
そのため時系列的には、『アイアンマン』→『アイアンマン2』→『インクレディブル・ハルク』ってことになるワケです。
『インクレディブル・ハルク』のラスト近くにトニーがロス将軍を訪ねるシーンがありますけど、これが「アベンジャーズ」相談役としての初仕事?
また、この倉庫のような所に置かれている地図でマーキングされている場所、これも今後の<マーベル・シネマティック・ユニバース>での伏線だそうですが、そっちは流石にわかりません。
『マイティ・ソー』関連、『キャプテン・アメリカ』関連だけじゃなく、他のヒーローにも関係あるらしいんですがね。
ただ『アベンジャーズ』への繋がりを意識するあまり、前作ほど単純にアイアンマン=トニー・スタークの活躍を愉しめなくなっているという弊害もあります。
例えばフィル・コールソン、終盤になって突然「転属になった」とトニーの元へ挨拶に来ますけど、これって必要なシーンでしょうか?
勿論ラストシーンを含めて『アベンジャーズ』へのリンクを考えると意味のあるシーンなのはわかってますが、「アイアンマン」世界だけを考えると、さして重要な人物でもないし、いらないですよねえ。
まあ、これは言うだけ野暮ってもんですが。
『アベンジャーズ』の後には純粋な(?)『アイアンマン3』も予定されていて、早くも全米公開が2013年5月3日と発表されてますが(日本では6月か7月くらいかな)、お祭り騒ぎの後のアイアンマンというのも興味深いです。
でも「3」を作るなら考えて欲しい点が一つ。
「1」も「2」も、アイアンマンの敵はアイアンマンというパターンでした。
純粋なコピーや偽物ではないにしても、同じテクノロジーを利用した相手ばかり。お約束といえばお約束なのかもしれませんけれど、次はパターンから脱却して欲しいもんです。
ところで、すっかり<マーベル・シネマティック・ユニバース>の重要人物になってしまったトニーの父ハワード・スターク氏ですが、出てくる度に違う役者さん、というのはどうも気になります。
そろそろ統一してくれないもんかなあ。