人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『復刻!東映まんがまつり 1973年夏』

過去の「マジンガー」や「仮面ライダー」の劇場版がソフト化され、『超電子バイオマン』『宇宙刑事シャイダー』などの劇場版がリアルタイムでリリースされ始めた頃、いっそのこと<東映まんがまつり>そのものをパッケージ化してくれないかなあと思っていたもんですが、それがやっと実現しました。
なんか感慨深いなあ。

まずはこの「1973年夏」と「1974年夏」、それに「1975年春」と「1976年春」を2回に分けて発売。
この調子で70年代から80年代にかけてを順次出して欲しいもんですが、この売れ行き次第でしょうか。
個人的にはせめて「1975年夏」と「1976年夏」、それに「1980年春」と「1981年春」を希望しますけど、権利関係とかで難しいかも…。

今回リリースされた4回の<まんがまつり>で、実はリアルタイムで劇場で鑑賞していないのはこの「1973年夏」だけ。
ということで初っ端は1973年夏にタイムスリップ!

『復刻!東映まんがまつり 1973年夏』_e0033570_2281952.jpg収録されているのは『マジンガーZ対デビルマン』、『仮面ライダーV3対デストロン怪人』、『ロボット刑事』、『キカイダー01』、『バビル2世/赤ちゃんは超能力者』、そして『魔法使いサリー』の豪華6本立て。
トータルで3時間近くの一大イベントです。
途中で休憩が2回ぐらい入ったはずですけど、今じゃちょっと考えられないくらいのボリュームですね。

『マジンガーZ対デビルマン』は人気急上昇中だったマジンガーZと、既に4カ月ほど前にTVシリーズが終了しているデビルマンとの共闘を描いた作品。
原作者(永井豪)と制作会社(東映動画)は同じとはいえ、放送局が違う2大ヒーローの共演はかなり異例のことでしょう(『マジンガーZ』はフジテレビ、『デビルマン』はNET=テレビ朝日)。
ちなみにTVでも3~4回くらい放送されていますが、全てフジテレビでの放送でした。
TVとは別スタッフによる製作なので多少の違和感がありますが、ワイドスクリーンを意識した演出など迫力あります。
一度は劇場の大っきなスクリーンで見たいよ~。
でも、大言壮語してるクセに足手まといになってるデビルマンが哀れ…。

『仮面ライダーV3対デストロン怪人』は四国ロケを敢行した大作で、タイアップの嵐。
意味も無くフェリーのさんふらわあ号船内で遊び、ホテル奥道後の名物ショーを見物するキャスト一同とか、なかなかツッコミ所はありますが、まあ邪魔にならない程度。
売りは3人ライダーの勢揃いですが、1号と2号は残念ながら変身後のみ。
といっても声は本物ですけれど。
そして特筆すべきは大爆発シーンの連発。
今なら撮影許可が下りないでしょうね。
それにしても、この2本だけでも「見たい!」と思わせてくれるだけのインパクト、ありますなあ。

『ロボット刑事』は1~12話までの総集編。
『キカイダー01』は第1話「無敵!!人造人間ゼロワン誕生!!」をそのまま上映。
『01』はサブタイトルをカットしてますけど、テロップを読み上げる音声のみは残ってるんですね。
そしてアイキャッチもカットされてます。
『ロボット刑事』は忙しない忙しない。

『復刻!東映まんがまつり 1973年夏』_e0033570_229190.jpg『バビル2世』は21話「赤ちゃんは超能力者」の上映。
これ、初めて見るんですが、バビル2世と同等の能力を持った赤ちゃんを巡っての争奪戦。
ヨミが赤ちゃんに干渉し、バビル2世の三つのしもべの内、ロプロスとポセイドンを操るというシーンがあります。
なかなか見応えのある一篇でした。

『魔法使いサリー』も初めてでしょうかね。
第89話「バンザイ!キャンプファイヤー」の劇場公開版ですが、4年も前に放送されたエピソードを持ってくるとは…。
女の子向けのプログラムが欲しかったんでしょうが、まだ『魔法使いチャッピー』あたりの方が新しかったかも。

いやー、ぶっ通しで見ると流石に辛いですねー。
でも心地好い疲労感、というのかな、充実感はあります。
で、一見バラエティに富んでるように見えるプログラムですが、原作者ベースで見ると、石ノ森章太郎原作が3本、横山光輝が2本、永井豪が1本。
それに音楽担当者で見ると、菊池俊輔が3本で渡辺宙明が2本という具合に結構偏ってます。
しかしそれを感じさせないだけのパワーがあるあたりが凄いものです。

しかしこのソフトの収録順は、もうちょっと考えて欲しかったかも。
予告編の収録順と同じにしているそうですが、『V3』→『ロボット刑事』→『01』のコンボはちょいとキツイですし、トリを飾るのが『サリー』ちゃんというのもバランスがあまり良くないですね。
多分、当時の映画館でもこの順番には上映しなかったと思いますが。
また『バビル』と『サリー』だけは当時の原版が残ってなかったのか、TV版そのまんまの収録なのが残念でした。
by odin2099 | 2011-11-14 22:10 | 映画雑記 | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30