『復刻!東映まんがまつり 1973年夏』
2011年 11月 14日
まずはこの「1973年夏」と「1974年夏」、それに「1975年春」と「1976年春」を2回に分けて発売。この調子で70年代から80年代にかけてを順次出して欲しいもんですが、この売れ行き次第でしょうか。
個人的にはせめて「1975年夏」と「1976年夏」、それに「1980年春」と「1981年春」を希望しますけど、権利関係とかで難しいかも・・・。
今回リリースされた4回の<まんがまつり>で、実はリアルタイムで劇場で鑑賞していないのはこの「1973年夏」だけ。ということで初っ端は1973年夏にタイムスリップ!

途中で休憩が2回ぐらい入ったはずですけど、今じゃちょっと考えられないくらいのボリュームですね。
『マジンガーZ対デビルマン』は人気急上昇中だったマジンガーZと、既に4カ月ほど前にTVシリーズが終了しているデビルマンとの共闘を描いた作品。
原作者(永井豪)と制作会社(東映動画)は同じとはいえ、放送局が違う2大ヒーローの共演はかなり異例のことでしょう(『マジンガーZ』はフジテレビ、『デビルマン』はNET=テレビ朝日)。ちなみにTVでも3~4回くらい放送されていますが、全てフジテレビでの放送でした。
TVとは別スタッフによる製作なので多少の違和感がありますが、ワイドスクリーンを意識した演出など迫力あります。一度は劇場の大っきなスクリーンで見たいよ~。
でも、大言壮語してるクセに足手まといになってるデビルマンが哀れ・・・。
『仮面ライダーV3対デストロン怪人』は四国ロケを敢行した大作で、タイアップの嵐。
意味も無くフェリーのさんふらわあ号船内で遊び、ホテル奥道後の名物ショーを見物するキャスト一同とか、なかなかツッコミ所はありますが、まあ邪魔にならない程度。
売りは3人ライダーの勢揃いですが、1号と2号は残念ながら変身後のみ。といっても声は本物ですけれど。
そして特筆すべきは大爆発シーンの連発。今なら撮影許可が下りないでしょうね。
それにしても、この2本だけでも「見たい!」と思わせてくれるだけのインパクト、ありますなあ。
『ロボット刑事』は1~12話までの総集編。『キカイダー01』は第1話「無敵!!人造人間ゼロワン誕生!!」をそのまま上映。
『01』はサブタイトルをカットしてますけど、テロップを読み上げる音声のみは残ってるんですね。そしてアイキャッチもカットされてます。
『ロボット刑事』は忙しない忙しない。

これ、初めて見るんですが、バビル2世と同等の能力を持った赤ちゃんを巡っての争奪戦。ヨミが赤ちゃんに干渉し、バビル2世の三つのしもべの内、ロプロスとポセイドンを操るというシーンがあります。
なかなか見応えのある一篇でした。
『魔法使いサリー』も初めてでしょうかね。
第89話「バンザイ!キャンプファイヤー」の劇場公開版ですが、4年も前に放送されたエピソードを持ってくるとは・・・。女の子向けのプログラムが欲しかったんでしょうが、まだ『魔法使いチャッピー』あたりの方が新しかったかも。
いやー、ぶっ通しで見ると流石に辛いですねー。でも心地好い疲労感、というのかな。充実感はあります。
で、一見バラエティに富んでるように見えるプログラムですが、原作者ベースで見ると、石ノ森章太郎原作が3本、横山光輝が2本、永井豪が1本。
それに音楽担当者で見ると、菊池俊輔が3本で渡辺宙明が2本という具合に結構偏ってます。しかしそれを感じさせないだけのパワーがあるあたりが凄いものです。
しかしこのソフトの収録順は、もうちょっと考えて欲しかったかも。
予告編の収録順と同じにしているそうですが、『V3』→『ロボット刑事』→『01』のコンボはちょいとキツイですし、トリを飾るのが『サリー』ちゃんというのもバランスがあまり良くないですね。
多分、当時の映画館でもこの順番には上映しなかったと思いますが。
また『バビル』と『サリー』だけは当時の原版が残ってなかったのか、TV版そのまんまの収録なのが残念でした。