『ながぐつ三銃士』(1972)
2011年 11月 29日

といってもネズミを助けた罪で追われるペロ、そのペロを追いかけ回す3匹の殺し屋ネコたち、というシチュエーションだけを取り出しているので、ストーリーそのものは直接繋がっていません。
1972年春の<東映まんがまつり>のメイン作品ですが、多分実際の子どもたちのお目当ては併映の『仮面ライダー対ショッカー』の方だったでしょうね。
タイトルには「三銃士」とありますが、お話は何故か西部劇。
とある町に偽金作りをしている悪党がいて、その悪党に父親を殺された美少女アニーを助けてのペロの大冒険!
・・・と思いきや、ペロと一緒に旅をしていた気の弱い少年ジミーが、実は凄腕の連邦保安官だったことがわかり、後半はこのジミー少年が大活躍。ペロはあんまり良い所がなかったりします・・・。
大傑作の誉れの高い前作に比べると、この作品を評価する声は残念ながらあまり聞こえてきません。
ペロというキャラクターに頼り切った作劇でありながら、肝心のペロに見せ場があまりないという中途半端さでは、それも致し方ないのかも知れませんね。
悪党どもとはいえ人が結構死んでしまうという殺伐さも、「文部省選定」作品としてはどうなのかなあとも思いますし。まあ西部劇らしいといえばいえるのかもしれませんが。

ペロの声は前作の石川進から鈴木やすしに交代していますが、殺し屋Cの水森亜土は前作からの続投です。
余談ですけれど、次回作の『長靴をはいた猫 80日間世界一周』でのペロ役はなべおさみ。何か一風変わったキャスティングが続きますねえ。
ところで「三銃士」って一体誰のことなんでしょうね。
ペロがダルタニャンで、殺し屋たちが三銃士? それはかな~り無理があるんですけど・・・。

とーあに!これくしょん3本まとめて。 ◆『ながぐつ三銃士』渋谷TOEI② 五つ星評価で【★★いきなり西部劇】 1972年、カラー、53分、初見。 「ながぐつ三銃士」って長靴を履いてるのペロだけやん。それにしても前回の剣と魔法の話の続きが何で西部劇になったのだろう。ペロ自身が素晴らしい特技を持っている訳でもないのに(ないよね)、フーテンらしき青年を見下したような言動するのが、どうにもカチンと...... more

アニーにおまかせでミニスカート穿いてもらわないと(長靴を履いているキャストが3人いないのが致命的だよなあ)。