『オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン』
2012年 02月 27日
この時の模様は海外にも生中継され、日本でも劇場で公開されたりしています。両方を見た人の話ですと、これは劇場公開版とは違う再編集版とのことです。
それにしても圧倒されました。
TVなどで劇場中継を見たり、ライヴ映像のビデオ・DVDなどを見てもあまり興奮したという経験はないのですが、この作品は出来が違います。舞台上の豪華なセットなど、むしろ劇場用映画として撮られたジョエル・シューマッカー監督版『オペラ座の怪人』を凌駕するかも知れません。
しかも劇場映画と違って一つのシーンに何テイクも費やしているわけではなく、編集は入っているにしても基本は生、ライヴなのだから驚きですね。

通常の公演では出演者は40数名程度だそうですが、この公演では140名規模に膨れ上がり、更にオーケストラを合わせると出演者は200名以上になるのだとか。衣装がまず足りないのだそうです。
また演劇用ではなくコンサート用に作られている劇場ならではの苦労として、幕を釣ることが出来なかったり、舞台袖に役者さんが出入りするスペースが確保できなかったり、などということもあったようです。
そういえば通常オーケストラ・ピットは舞台の下にありますが、この公演ではステージの、というよりセットの上に配置されていましたね。画面の上部に時折指揮者の姿が映っています。
また、これは会場が大きいからということもあるのでしょうが、舞台正面に巨大なスクリーンが設置されているのも、舞台装置に制限のある劇場ならではの工夫なのでしょう。
カーテンコールでは初代のロンドン公演キャストをはじめ、歴代キャストの面々がステージ上に。
中でも注目は、初演でクリスティーヌを演じたサラ・ブライトマン(アンドリュー・ロイド=ウェバーの元妻でもあります)が登場し、歴代ファントム役者を従えて歌声を披露することでしょう。
これ見るためだけでも金を払っても惜しくない、という熱狂的なファンも少なくないのでしょうね。
それにしても、もう25年というよりまだ25年というくらい既に古典として評価されている(古いという意味ではなく)感のあるこの作品ですが、おそらく今後も50年、100年と残っていくだろうなという、そんな予感を抱かせてくれたライヴ映像でした。
しかしこのDVD&Blu-ray、日本語字幕が浅利慶太版と工藤索太郎&渡部潮美版の2種類あるんですね。ややこしいことを・・・。


やっぱ一度は生で見たい舞台ですねえ。
圧倒されたい。
なんですが、最後のサラの歌はいただけませんでした。いまいちだったと感じましたが・・?
長年のファンで、歴代のファントムを熟知してると、きっと垂涎なんでしょうが、よく知らない自分は、???でした。
ゲストが目立つカーテンコールは確かにちょっと・・・という気もしますが、まあ25周年のスペシャルだから宜しいのではないかと。
ロイド=ウェバーのはしゃぎっぷりが何だか微笑ましくて。
ただサラ・ブライトマンの歌声は些かイメージ遠くなった感じでしたし、初代ファントムの人は歌わずじまいでしたが、もう歌えないのかな。
本場の公演を一度は生で見たいとは思いますけど、もし見ちゃったら四季版はもう見られないだろうなあ・・・。