舞台『十三人の刺客』
2012年 08月 12日
脚本:池上金男、監督:工藤栄一のコンビで作られ、先年リメイク作品も作られた『十三人の刺客』を舞台劇として再構成したもので、8/3~18まで東京の赤坂ACTシアター、8/21~29まで大阪の新歌舞伎座にて公演しています。
脚本は鈴木哲也とマキノノゾミ、演出はマキノノゾミ、出演は高橋克典、坂口憲二、釈由美子、川村陽介、青柳翔、庄野崎謙、山口馬木也、水橋研二、春海四方、花王おさむ、小林勝也、袴田吉彦、西岡徳馬らで、8/5にACTシアターで鑑賞してきました。
オリジナル版で新左と半兵ヱを演じたのは片岡千恵蔵と内田良平、リメイク版でも役所広司と市村正親なので、それらに比べるとかなり若い主役陣ですが、釈由美子が演じる新左の妻というキャラクターが付け加えられ、師匠の娘である彼女を巡ってかつて二人は恋敵でもあったという設定を加えることで、より対決色を強めることに成功しているのではないでしょうか。
ところどころにオリジナルの要素を鏤め、笑えるシーンも設けるなど飽きさせない努力もなされている反面、ストーリーの運びはオリジナル版に案外忠実で、台詞も同じものがあるなど、決して蔑にはしていない点にも好感が持てました。
これで出演者たちがもっと時代劇の所作を身に付けていてくれればなお良かったのですが、それは今後の課題ということになりましょうか。