昔々、人間とエルフと魔獣がまだ共存していた時代の物語。
ホワイトヴェル国を支配する黒の女王は、夫である王を亡き者とし、隣国ノースファリアの王子との結婚を画策していた。
二つの国を一つにし、ノースファリアの秘宝”緑の炎”を我が物として永遠の権力を手に入れようとしていたのだ。
だが弔問に訪れた王子は、先妻の娘である白雪姫と出会い恋に落ちてしまう。
自分とではなく姫との結婚を願っていることを知った女王は、今度は白雪姫殺害を決意するが、間一髪彼女はエルフに助け出された。
姫が死んだと聞き悲嘆にくれる王子も、実は彼女が生き延びていることを知り、打倒女王の決意を固めるのだったが・・・。
クリステン・スチュワート、
シャーリーズ・セロン、クリス・ヘムズワースが出演した
『スノー・ホワイト』の便乗作品で、製作はアサイラム。
原題に”Grimm's Snow White”とあるけれど、嘘つけ、てなもん。
これのどこがグリム童話なんだ?
もっとも邦題ほど「アドベンチャー」という感じでもないけどね。まあ弓を引いて戦ったりはするけれど。
七人のこびとが出てこない代わりにエルフが出てくるけれど、魔法がちょこっと使えるぐらいで、人間からは虐げられてたりであんまり良い扱いじゃあない。
もっと颯爽としていて欲しいんだけどなあ、エルフには。
それにもっと若く美しくあって欲しい。
一方の魔獣も見かけ倒しで、案外あっけなく倒されてしまうのでガッカリ。
他にも女王が飼っている魔犬(と呼んでおくか)も出てくるけど、CGがしょぼくて・・・。
衣装も簡素だし、出てくる兵士たちも少人数(1カットだけ遠景で大軍団が映るけれど、これは”絵”だろうなあ)と相変わらずの低予算なのだけど、主演がジェーン・マーチだったりするので驚く。
彼女が「鏡よ鏡よ鏡さん」の世界で一番美しい女王さまの役。
もっとも『愛人/ラマン』や『薔薇の素顔』では”魔性の美少女”という雰囲気だった彼女も、今はそのオーラもないのが寂しいけれど。
で、その女王さまよりももっと美しいお姫さまを演じているのはイライザ・ベネット。
もしかするとクリスティン・スチュワートよりも可愛かったりするんじゃないの。
監督はリチャード・ゴールデンバーグ。
『スノー・ホワイト』に色々と不満のある人は、本作を見ると更に色々と言いたくなることは間違いないだろう。
まあ、あっちはあっちで主演女優と監督との不倫騒動が勃発し、三部作構想が危うくなってるみたいだけど。