『不滅の宇宙戦艦ヤマト/ニュー・ディスコ・アレンジ』
2012年 09月 29日
アルバムタイトルは「YAMATO/I adore the eternity of LOVE」。コピーに「ニュー・ディスコ・アレンジ」とあるので、人呼んで「ディスコ・ヤマト」。折りからのディスコブームに乗っかって、ヤマトサウンドをディスコアレンジしようという試みだったが、先行する交響組曲版と違って違和感の方が強かったというのが率直な感想。
『さらば宇宙戦艦ヤマト』でテレサの描写に使われたメロディーや、雪が息をひきとるシーンに流れたメロディーが「音楽集」には収録されておらず、このLPでしか聴くことが出来ないという事実が価値を高めたとも言える。また、何曲かはTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2』にも流用されているが、画面との融合性、密着性はお世辞にも高いとは言えなかった。
尚、LP発売前にラジオ番組で紹介された時は、メイン・テーマが別テイクであった。「こちらの方がいいから」というのがプロデューサーの談だったが、変更の詳細は不明。
ということ(?)で「サントラはうす」から引用。とうとうCDが出ちゃいました。しかも原盤リリースのポリドールじゃなくてコロムビアから。
そもそもこのアルバム、なんでポリドールから出したんでしょうね。「ヤマト」とポリドールの繋がりと言えば、沢田研二の「ヤマトより愛をこめて」をリリースしたくらいで(だからこのアルバムに、もしかしたら収録されるかな、なんて思ってたりもしたんですけどね、当時)。ひょっとしてコロムビアに断られて、それでポリドールに話を持って行ったとか?
シリーズが一先ず『完結編』で区切りがつき、「ヤマト」がスタンダードな存在となって以降、そして様々なアレンジのアルバム(ピアノ、ギター、ヴァイオリン、シンセetc)が出てからは、このアルバムも普通に好きになったのだけど、当時はかなり複雑な心境だったなあ。
まず、当時のディスコブームに乗っかっただけの安易な企画に思えたこと。これは今も変わらない。
そしてもう一つは、こういうアルバム出すくらいなら純粋なBGM集を出して欲しいと思ったこと。「交響組曲ヤマト」と「さらば音楽集」しかなかった時代、どれほどオリジナルのBGMに焦れていたか、これはリアルタイム世代じゃなきゃ理解出来ないだろうなあ。
『さらば』で印象的に使われながら「音楽集」に未収録だったメロディーのうち、このアルバムで「テレサのためいき」、「雪の最期」として聴けたものもあったのは嬉しかったけど、やっぱり「そのまんま」で聴きたかったという思いは隠すべきもなかったもので。
ま、愚痴ですよ、愚痴。