『のぼうの城』(2011)
2012年 11月 03日

和田竜のベストセラー小説『のぼうの城』の映画化作品で、当初は昨年9月の公開予定だったが、劇中に登場する水攻めのシーンが東日本大震災の津波を連想させるという理由で一年以上延期され、ようやく公開の運びとなった。
配役は「のぼう様」こと成田長親に野村萬斎、成田家家臣の正木丹波守利英に佐藤浩市、酒巻靭負に成宮寛貴、柴崎和泉守に山口智充、城主・成田氏長の息女・甲斐姫に榮倉奈々。寄せ手側は総大将・石田三成に上地雄輔、副将の大谷吉継に山田孝之、長束正家に平岳大、豊臣秀吉には市村正親。
他に平泉成、鈴木保奈美、西村雅彦、前田吟、夏八木勲、中原丈雄、中尾明慶、尾野真千子、芦田愛菜らが出演。脚本は和田竜、監督は犬童一心と樋口真嗣。
えー、なかなか力の入った”特撮時代劇”になっていました。
一番の不安点は野村萬斎に「のぼう様」が演じられるのか、ということだったのですが、これはもう独壇場でしたね。他の人ではちょっと演じられないでしょう。なんでも映画化の話が持ち上がった当初(2005年夏ごろ)から、出演のオファーを出していたそうですから。
ただし「でくのぼう」とは程遠い、喜怒哀楽が激しく、やんちゃで駄々っ子みたいなキャラクターになっているので、もはや「のぼう様」とは別人です。あれではなんで皆から慕われているのかよくわかりません。野村萬斎ならもう少しカリスマ性を出せたのではないかな、という気もするのですが。

柴崎和泉守や酒巻靭負は正直誰でも演じられるようなところがありますが、この役に関しては佐藤浩市クラスの役者を持ってこないと映画としては成り立たないでしょう。
総じて、原作小説を読んだ時からは想像もつかないキャスティングがなされていますが、映画としては上手くまとめてあるな、という印象でした。もっとエネルギッシュでハチャメチャな映画になっているかな、という期待もあったのですが、期待度が高くなかった作品としてはこんなものかなあという感じです。
もし原作未読で、これから「読んでから見よう」と思っている人は、むしろ読まずに先に映画を見た方が楽しめるかも知れません。
【おまけ】
エンドロールでは現在の行田市の様子が映し出されるのですが、忍城は出てきません。これは当時とはあまりにもイメージ違い過ぎるからでしょうか。
去年行きましたけど、確かに「忍の浮城」の面影はなかったですけどね。


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まだ観ていませんが、読んだのが相当古く、映画も理由あり延期になっていたのでほどよく忘れていて別の映像作品として楽しめそうです。
佐藤浩一さんは好きな俳優なのできっと締まった演技なんでしょうね。
近いうちに観に行くぞ!
では読みなおさずに見た方が良いかも知れません。
そして観終わった後で読みなおして「お、案外原作に忠実じゃん」と悦に入るのが良いんじゃないかなあ、と愚考したりして。
ともあれ、感想、お待ちしてます。客層が思ったよりも年齢高くてビックリ。若者向けの企画じゃなかったかあ。
やっぱあくまでも萬斎!って感じ。
滅多に舞台とか見れないので、こうやってお目に書かれるのは嬉しいのですけどね。
佐藤浩市さん、さすがでしたね。
この人もなにやっても佐藤浩市ですが、そのキャラが十分生きてたような。
でもねえ、なんか足りないんですよね。なんでしょ。
なんだかいまだに分からないのですが。

確かにのぼう様が農民に好かれている理由、人柄が描かれていなかったのでその点は惜しかった気がします。
でも佐藤浩市(前回間違えました)、成宮寛貴が好きなので充分満足な出来でした。
私が観た映画館でも若者なし。次に観た「北のカナリアたち」も年齢層高かったです。何故?
原作観点からすると、「のぼう様」はミスキャストだと思います。映画としては成立してますけど。
何か足りないな―というのは、自分は「のぼう様」の存在感かなあという気がします。いや、野村萬斎は存在感ありますけど、この映画に関しては結局は正木丹波がいないと始まらないワケで、主役でありながら主人公ではない、という立ち位置がちょっと・・・と思いました。
佐藤浩市は良かったですね。これまた原作のイメージとはちょっと外れているような気がしないでもないですが、映画の重しの役割を担ってました。他のベテランの方々は、序盤中心で全体的に出番少ないですからね。
『北のカナリアたち』は評判良いですね。原作が湊かなえだし、段々と気になってきました。
やっと、のぼう様を見てきました。
原作を読んでいるときも、読んだ後も、映画鑑賞後の今も、原作ののぼう様と萬斎さんはイメージがちがうな~とは思いますが、萬斎ファンとしては楽しめました(笑)
そして、佐藤浩市がこの映画を引き締めていましたね!!
「萬斎ありき」の映画なのはわかるけど、やっぱりイメージ違うよね。
肝心の”のぼう様”の部分を外しちゃってるんだから、原作付き映画としてはうーん・・・。
ま、楽しめたことは楽しめたんだけど。
ベテランや大物が結構出演してますけど、皆さん出番が前半に偏っているので、佐藤浩市がいなかったら締まりのない作品になっていたかも。