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『エル・ブリの秘密/世界一予約のとれないレストラン』(2011)

スペインはカタルーニャ地方にある三つ星レストラン「エル・ブリ」の一年に密着したドキュメンタリー映画です。

『エル・ブリの秘密/世界一予約のとれないレストラン』(2011)_e0033570_2205230.jpgこのレストランは半年営業して半年お休みというスケジュールを組んでいるらしいのですが、そのお休みに入るところから映画は始まります。拠点をバルセロナの街中に移し、これから半年かけて次シーズンのメニューを考えるのですが、これが料理というよりも実験の如し。オーナー・シェフを中心にメインのスタッフたちが、まずは当たり前のものではない、お客に驚きをもたらすメニューを考案して行きます。
この作業がまあ細かい細かい。一つの料理に対してちょっとずつ味付けや調理の方法を変えたものを何通りか作り、あーでもないこーでもないと試食を繰り返しながらデータを蓄積して行くのです。

オープンの日が近づいてやっと店に戻って来ると、今度はコースの順番を考え、スタッフを如何に効果的に配置し、短時間で大量の料理を提供出来るかの試行錯誤の繰り返しが続きます。
そしてオープンしてから何日も経ってから、「どうやら今年も何とかなりそうだね」とオーナーが口にするところで終わります。
料理には全く疎いですし食道楽とは程遠いもので、出てくる食材にはピンと来ませんし、出来上がった料理を見ても何が何だかさっぱりわからないので「美味しそう」とも思えないのですが、様々な人たちが右往左往している映像というのは引き込まれます。
カメラは終始レストランで働く人たちを映し出しているだけで、特にこの映画用にインタビューを行ったり、またナレーションで説明したりということも一切ないのですが、それで愉しく拝見することが出来ました。

ちなみにこのレストラン、惜しまれつつも閉店してしまったとのこと。まあこういうやり方では、スタッフの身が持たないのかも知れませんねえ・・・。
Tracked from 〜青いそよ風が吹く街角〜 at 2013-02-01 22:56
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Commented by ふじき78 at 2013-02-02 02:06 x
「エル・ぶりぶり」って店名だったら日本で公開できなかったと思う(ああ、また、くだらない事を。この手が!手が!)。
Commented by odin2099 at 2013-02-02 09:18
なんじゃそりゃ?(^^ゞ
Commented by BC at 2013-02-03 19:04 x
エクスカリバーさん、こんばんは。

お腹が満腹になる庶民的な料理ではなく、客を選ぶタイプの一品の高級料理店だろうから、
リピーターは少ないでしょうし、不況のご時勢では営業は厳しかったのでしょうね。。。
Commented by odin2099 at 2013-02-03 19:25
閉店後は料理の研究機関として再出発したんでしたっけ。
お客様に味わって頂くよりも、先ずは自分たちが楽しんじゃってた印象でしたから、その方が正解なのかも知れませんね。
接客マナーが洗練されていたとか、機能的な調理方法が確立されていたとか、衛生面に気を使っていたとか、そういった高級店のイメージとは別物と感じましたし。
Commented by sakurai at 2013-02-05 14:01 x
ほんと、実験場みたいなとこでしたね。
やけにスタッフがもたくさしてたと思いませんか?
日本のサービス業は世界一!とよく言われますが、つくづく思った。
きっと日本人のスタッフだったら、あんなに必要なく、もっとテキパキ行ったかも。
まあ、食えないもの望んでもしようがないということで。
Commented by odin2099 at 2013-02-05 21:44
料理全然わかんないんですけど、美味しそうとは思わなかったですね。
何やってんだろ?という方が強いかな。
ああいう独創的な料理を生み出すのは苦手かも知れませんが、確かに手際よく、美しく、美味しい料理を提供するという点では、日本人、負けないと思いますね。
by odin2099 | 2013-02-01 22:01 |  映画感想<ア行> | Trackback(6) | Comments(6)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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