『辞書を編む』 飯間浩明
2013年 04月 23日
現に『三国』は今年の末に刊行を予定している第7版の作業中で、その正に「辞書作りの今」を、実例を挙げてわかりやすく説明してくれています。
『舟を編む』を読んだり見たりした人ならすっかりお馴染みの言葉が幾つも出てきます。
辞書作りの全ての工程(装丁や印刷、製本等々)を網羅しているわけでは当然ないのですが、「用例採集」やら「取捨選択」「語釈」「手入れ」……といった作業段階ごとに、あんなことをしています、こんなことがポイントです、という具合に興味を引く記述が目立ち、一気に読み終えてしまいました。
著者自身も言い訳をしていますが、他の辞書に比べるとどうしても『三国』の宣伝めいた内容になっているのも御愛嬌。それだけ自分が携わっている辞書に愛着やこだわりがあり、自信を持って送り出そうとしているのだと考えれば悪いこととも思えません。
ちなみに自分、『三国』は使ったことがありませんが……。