『三人の放浪者』<グイン・サーガ>17 栗本薫
2013年 05月 13日
そこでグインは十二選帝侯の一人ダルシウスの元で傭兵となり、マリウスもサイロンの街でしばらく落ち着くことに。しかし2人はそれぞれ別にケイロニアの貴族である赤毛のバルドゥールに因縁をつけられ、またマリウスは謎の剣士イリスと運命的な出会いをするのだった。
一方で自らの野望の為グインの助力を求めようとして得られなかったイシュトヴァーンは、遂にグインと決別の時を迎える…?
外伝の『イリスの石』や『氷雪の女王』などの冒険を経て、遂に本篇に帰ってきた”主役”のグイン。辿り着いたケイロニアで温かく迎えられる一方で、新たな因縁も持ち上がるという”新章開幕”の一冊。
ナリス主体で物語がどんどん進んで行くのも良いけれど、やはり主人公はグインなのだなと改めて認識させてくれた。これよりしばらく、舞台はパロ、ゴーラ(クム、ユラニア、モンゴール)と共に三大国を構成するケイロニアへと移って行く。