『メーテル・レジェンド/交響詩「宿命」~第一楽章~』(2000)
2013年 07月 13日
『新竹取物語1000年女王』と『銀河鉄道999』のミッシングリンクを埋めるというOVAシリーズの前編。1000年女王ラー・アンドロメダ・プロメシューム(雪野弥生)が、如何にして機械化帝国の女王プロメシュームへと変貌して行くかを描くということで、予想通りとはいえかなり暗くて重たいストーリー。ラーメタルの民の行く末を案じるあまり、甘言に唆されて誤った決断をしてしまった悲劇の女性として捉えてるようだけど、弥生さんの「その後」がこうなってしまうのというのはわかっていても寂しい。声も、TVや映画と同じ潘恵子だし。
ところで、ハードギアをはじめとする新キャラクターや美術設定は『さよなら銀河鉄道999』を彷彿とさせるが、ここに登場する機械化の進んだラーメタルの描写は正に機械化母星そのもの。う~ん、惑星メーテルや惑星大アンドロメダと間違えてんじゃないのかなぁ?
流れとしてはこの後『ニーベルンゲンの指環』と繋がっていくはずなんだけど、きちんとリンクするのかな。
それにしても、作画のクオリティなんかも決して低くはない出来映えなのに、今一つシックリくるものがないのは何故なんだろう。ストーリー運びの古さや泥臭さが、ひいては現代感覚と松本零士色とのミスマッチを感じさせ、そういったセンスについていけない自分を発見してしまっているからだろうか。実際、アニメ雑誌の巻頭で(懐古趣味ではなく現役作品として)特集が組まれるくらいの盛り上がりがないと、今後の展開はやはり辛いのかもしれない。
以上、出てすぐ見た時の感想を「ビバ!びでお」から転載。今回がそれ以来の再見かな。
「作画のクオリティなんかも決して低くはない出来映え」って書いたけど、これは前言撤回。TVシリーズだったら目をつぶるけど、買わせる作品としてはちょっと許せないものがある。かなり大掛かりなプロジェクトを組んだっぽいのだから、そこは最低限のレベルというものがあるだろう。期待が大きかっただけにガッカリの度合いが大きい。
と、いうのが私の感想でした。
…実はこれを見るちょっと前にOVA版クイーンエメラルダスを観ていたので絵については比較してしまい、目が少し大きすぎやしないだろうかと感じてました。
正直コレから「ニーベルングの指環」に繋げるのは無理があると思うのです。
…続編にあたる宇宙交響詩の方では絵の不満はなく、ヤングハーロックもコスモウォーリアー零風味でカッコよく、トチローとエメラルダスは恋仲っぽい場面があって大変好みでした。
エクスカリバーさんは「宇宙交響詩」の方はご覧になっていらっしゃいますでしょうか?
この時期に色々と松本アニメが製作されてますが、作画面で許せるのは『999/エターナルファンタジー』と『エメラルダス』の最初の2本くらいかなあ。
この作品もそうだけど、『コスモウォーリアー零』も『ハーロック・サーガ』もねぇ。あ、『ガンフロンティア』は見てないや。
『宇宙交響詩メーテル』は揃えたんですが、まだ未見です。なんだか見るのが怖くて…。
ラーレラやレオパルドなんかも出てくるんですよね。よく引っ張り出してきたなあ。もう忘れ去られたキャラかと思ってた…(^^ゞ
ま、それよりも雨森始の扱いを何とかすべき。
ドクターバン説も根強いけれど、以前は「ドクターバン=ミライザーバン(の一族)」とも言ってたし、『無限軌道SSX』には全く違うキャラのドクター蛮が出てきてるし、いい加減設定の統一をして欲しいとこ。