『仮面ライダーウィザード IN MAGIC LAND』(2013)
2013年 08月 04日
「金色の魔法使い」が出現、コヨミを使って何やら企んでいます。晴人は彼女を助けようとしますが、その魔力で生み出された虹色の竜巻に巻き込まれてしまいます。目が覚めた二人は、人々すべてが魔法を使うという別世界「魔法の国(マジックランド)」へと来てしまったことを知るのです。その世界では凛子も瞬平も、輪島やドーナツ屋の店長までもが魔法を使い、しかも仮面ライダーへと変身することが出来るのです。やがて晴人は「金色の魔法使い」の正体が、<大魔法使い>と呼ばれているマヤ大王ではないかとの疑問を抱きエメラルド城へと潜入しますが、逆に異世界からの侵略者として処刑命令を下されてしまいます。
最近の<ライダー>映画はTVシリーズ中のどこかに入るエピソード、もしくはそこまで特定出来ないまでも密接な関係を持っていることが描写されてきましたが、今回はお話が繋がっていない完全な番外編です。といってもどこかに組み込むことは不可能ではないでしょうが。
ともあれTVシリーズを見ていなくても付いて行けるんじゃないかなあ。竜巻、エメラルド城、正体を隠したマヤ大王…と、このあたりは『オズの魔法使い』からの引用ですかね。
シリーズをずっと見てきた人間にとっては、凛子や瞬平、仁藤らが似て非なる別人として出てくるところがお楽しみでしょうか。当然のように晴人やコヨミとは面識がなく、そこでTVの再現のような出会いが、シチュエーションを変えて表現されることでニヤリと出来るというワケです。それに既に出来上がってるメンバーならではのギャグや小ネタも活きてきます。
しかし夏の<ライダー>映画としては、近年稀に見るこじんまりした印象ですね(いや例年が濃すぎるのか?)。シンプルっちゃあシンプルなのですが、ハラハラドキドキやワクワク感には程遠い…。
陣内孝則もラスボスとしては思いっきり薄っぺらい役どころですが、もっともこの人の個性が前面に出過ぎると、おそらく<ライダー>映画としては破綻しかねないのでこれぐらいで丁度良いのかも知れません。
また、"前座”の<戦隊>がかなり濃厚な逸品に仕上がっていますので、2本立てとして上手くバランスが取れているのでしょう。
あ、ちなみに10月スタートの新番組『仮面ライダー鎧武』の主人公ですが、夏映画恒例の共演シーンはありません。本篇上映終了後、これまた恒例『MOVIE大戦』の告知のみ行われるだけですので悪しからず…。
【ひとこと】
凛子ちゃんの変身シーンは格好良いなあ。『ウィザード』なら高山侑子推し!
そして欲を言えば、中山絵梨奈にはメデューサ/ミサだけじゃなく、真由も演じて”この世界”でも変身して欲しかった…。
見てきました!! キョウリュウジャー同様、この尺でここまで見せ場を詰め込んで、且つ話を綺麗に纏めた。 また、「見せ方」でも魔法を十二分に発揮した映像だったと思います。 ...... more
【監督】中澤祥次郎 【出演】白石隼也/奥仲麻琴/永瀬匡/戸塚純貴/高山侑子/小倉久寛/KABA.ちゃん/中山絵梨奈/篤海ユウゴ/前山剛久/忍成修吾/陣内孝則 【公開日】2013年 8月2日 【製作】日本 ...... more
近年の特撮作品はホント他作品とのコラボといったものが当然のようになっている所がありますから、そういうお祭り要素も無ければ新ライダーの特別出演や過去作にあった主役ライダーの最強フォームお披露目と言ったサプライズモノも突っぱねた今回の劇場版は確かにこじんまりな印象・・・良くも悪くも『普通』な作品にあっちゃってましたね(汗
でもウィザードの世界観として見れば、晴人とコヨミ以外の既存のキャラクターの変わりっぷりに自分はちょっと面白味を感じましたね。変身プロセスなどは個人的に瞬平と輪島のオッチャンがカッコ良かったです(笑
それに『ウィザード』の世界が意外に閉鎖的で、外との繋がりを盛り込むのが難しいのかも。魔法使いとファントムとゲートだけのお話ですからね。
一見すると舞台を学園に限定した『フォーゼ』の方が狭そうですが、逆に学校を飛びださせることで何でもありの世界になりますから。
でもその分、TVをあまり見ていない、或いは全然知らない人でもある程度付いて行ける作品にはなっていると思います。