『宇宙戦艦ヤマト2199 第七章/そして艦は行く』(2013)
2013年 08月 24日
色々な想いが錯綜してなかなかまとまらないのですが、思うがままに書き殴って行きます。ネタバレ全開になりますが、ご容赦のほどを!
ああ、早く1話から最終話までぶっ通しで見たい!!

上映時間からすると凡そ10~15分程度の短縮かと思われますが、出来上がった作品は大団円に相応しいものだったと思います。
ガミラスの本土決戦は旧作とは全く趣の違う展開。ガミラス星は滅亡しませんし、ガミラスの民を、諸悪の権現の汚名を敢えて被ろうとしたデスラーから救ったのはヤマトです。これにより地球とガミラスには共存の道が開かれ、ヤマトは平和裏にイスカンダルへと到達します。その戦いの最中に再会した古代と雪は、お互いの距離を大きく縮めることに。
ところがヤマトを出迎えたスターシャは、ヤマトが波動エネルギーを兵器に転用したことを咎め、コスモリバースシステムの引き渡しを保留するのです。これはかつてイスカンダル人が、そしてつい先ごろガミラス人が犯した罪でもあるのですが、自己防衛のみに使っていたというユリーシャの証言、そして波動砲によってガミラスは救われたというヒス副総統の主張などもありスターシャの態度も軟化し、ついに引き渡しを決意。ヤマトは地球への帰途に着くのですが、ここで乗組員たちはガミラスの捕虜となって護送される途中でイスカンダルへと墜落した元ゆきかぜ乗組員――そして古代守の消息を知ることになります。
旧作通りの展開はご都合主義過ぎるかなとは思っていたものの、正直言って守には元気な姿で再登場して欲しかったですね。これで少なくても今後続編が作られるとしても、『新たなる旅立ち』以降の展開は難しいでしょう(ヤマトを見送るスターシャのラストカットで、腹部に手を当てているように見えたのは考え過ぎ?)。
バランにはゲール率いるガミラスの残存艦隊があり、また死んだと思われてたデスラーもそこに合流。ヤマトへ奇襲を仕掛け、艦内で白兵戦を繰り広げるのは旧作準拠ですが、ここでの雪の運命はまるで『さらば宇宙戦艦ヤマト』をトレースするかのよう。その前のエピソードで、デスラーに捨てられたと知ったセレステラが取りみだすシーンは『ヤマト2』のサーベラーを彷彿とさせましたが、パート1だけではなく後のシリーズ作品からも好いとこ取りを目指しているのは十分に窺えます。
音楽面も然りで、今回も「デスラー襲撃」のテーマが流れるのをはじめ、「ヤマト瞑想」など後の作品の曲も流用されていますし、物語の締めくくりに流れるのは「交響組曲」から「明日への希望」なのも上手い使い方だと思いました(個人的には「デスラー孤独」のメロディはどこかで使って欲しかったものですが)。

最後は旧作以上に甘過ぎる感じの終わり方ですが(自分の思いをふっ切ったかのような山本の表情が良いです)、1年半近いヤマトの長い航海が無事に締めくくられ、こちらも安堵した次第です。
それにしても謎は幾つか残ったままなのが気になります。
雪がユリーシャやサーシャに似ている理由、ユリーシャとの事故(事件?)の真相、失われた記憶……このあたり、きっちりと説明を付けてくれるものと期待したのですがナシのつぶて。それとも今回割愛されてしまった部分で描かれていたのでしょうか。
ともあれ、こうなると是非とも続編を期待したいところです。
『宇宙戦艦ヤマト2201』となるかは兎も角として、ガトランティス人の登場や、土方、太助ら伏線を張られたままのキャラクターも何人もいます。せっかくのムーブメント、このまま終わらせてしまうのは勿体ないですね。
ただ先にも書いたように、他のシリーズ作品から好いとこ取りしている関係で、例えば単純に『さらば』や『ヤマト2』のリメイクではない、新しい「ヤマト」の続編が求められるのがネックといえばネックでしょうか。


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終わってしまいましたね。いや~、感無量です。
私としては、もしも関連作がつくられるなら続編よりも前日譚やスピンオフを見たいと思います。火星沖会戦とか、記憶がある頃の雪とか。
『デスラーズ・ウォー』でもいいんですけど:-)
1話から26話までを一気に見てみたいと思います。TV放映版じゃ満足出来ませんし…。
続編はストレートに『さらば』や『ヤマト2』のリメイクでなければ見たいですが、番外編も良いですね。
ツイッターでも呟きましたけど、事件らしい事件の起きないヤマト艦内のグダグダした日常生活を描いたお話が見たいですねえ。
女性乗組員の沢山いますし、航空隊とかチラっとしかスポットの当たらない連中も大勢いますし、「YRAラジオヤマト」みたいなのがあるなら、それの映像版があっても良いかなあと。
あとは火星沖会戦も良いですし、ドメル麾下の頃のシュルツの話とか、古代守の初陣の話とか、ネタは沢山ありますしね。
「デスラーズ・ウォー」……デスラー、生き残ってるかなあ???

でも不満はあるにせよ、最後まで楽しめたのは奇蹟かも。
続編だか外伝だかも動いているような…?という状況みたいですが、このまま終わらせるにゃ惜しいなあ。
旧作のプロットでは、最後にデスラーに従うのはタランではなく、何故か死んだ筈のゲールになってましたが、今回はその設定を敢えてサルベージしたのかなあ。ま、タランもいたけど。

「野蛮人が・・」
これって旧作ではデスラー機雷を、なんと乗組員が手でどけるといった奇想天外な作戦を皮肉ったもの?沖田艦長も七色星団でレーダーをやられたシーンで言った「最後に勝利を得るのは、人の力だ」と・・
最新式の武器も、人の力には敵わない。
その反面、製作側が意図していなかったかもしれないことでも、古くからのファンが深読みしてるというケースもあるのかも知れません。