『家康が毒殺した10人の武将』 西村誠
2013年 09月 06日

また「野戦上手」と評判の割に、歴史に名を残すような合戦も体験していない。
そんな家康が何故天下を取れたのかと言うと、障害になりそうな武将たちが、何故か家康よりも若いにもかかわらず次々と、実に都合良く死んでいったから――?
ということでこの本では、これらは皆、家康の計略によって毒殺されたものだ、という論点で語られております。
ここで「家康に毒殺された」として紹介されているのは――
堀秀政、豊臣秀長、蒲生氏郷、前田利家、黒田官兵衛、結城秀康、真田昌幸、加藤清正、池田輝政、浅野幸長
――の10人。
この中では加藤清正の毒殺説というのは結構有名ですねえ。あとは蒲生氏郷とか、前田利家…もかな? 氏郷の場合は家康ではなく、豊臣秀吉説とか伊達正宗説とか他にも色々あったような。
ただ皆が皆「家康が下手人」とする説には与しませんし、自分にはちょっと意外な武将の名前も上がっていましたけれど、確かに「都合良く」死んでいった感はあります。もしこの中の一人や二人が家康より長命だったら、歴史は変わっていたかも知れないなと妄想を逞しくしてみるのもまた一興哉。